リフの惑星 - 年の瀬のFlowers Loftで音楽と笑いの響宴を実現!

バンドのボーカルとして、ソングライターとして、やっと覚悟ができた

──9月16日 Flowers Loft での『リフレインが叫んでる』が2年ぶりのワンマンライブということだったんですけど、3カ月経っちゃいましたがいかがでしたか?

緒方:とりあえず、反省しなきゃいけないところが多々あるんですけど、それより先にメンバー4人としてすごく楽しかったなっていう感想が共通であったし、このバンドやってて良かったなと改めて思える1日ではあったかなと、バンドとしては思っています。ワンマンライブは初めてじゃないけど、コロナ禍でもあったので4人でちゃんとしたワンマンはほとんど初めてみたいな感じはあったので、どうなるかわからない中、不安もある中、成功したって言い切れるものにはなったかなと思います。

──それは良かったです。私もライブを観ていて今年自分の企画にいっぱい出演してもらって、そのタイミングでの集大成だったと思うので。すごくお客さんも盛り上がっていたし、本人たちも楽しそうだったし良かったと思います。その節はありがとうございました。

緒方:ありがとうございました!

──ワンマン公演が終わってから、9月18日に『TOKYO CALLING 2022』、10月10日に『MINAMI WHEEL 2022』、11月5日、6日にThe Black Crowes来日公演のオープニング・アクトを任されたりと、この3カ月で活発的な目立った動きをされているのを感じていて、この短い期間でリフの惑星にとって変化はありましたか?

緒方:今言っていただいた3つの大きなイベントに出て、もちろん今までちゃんとやっていなかったわけじゃないですけど、4人が思い描いている絵がだいぶ同じものになってきたかなというのと、音楽に対して追求していくレベルが上がってきたかな。4人で出すものっていう場所がかなりはっきりしてきたし、それに向けてやらなきゃいけないのでいろいろなことにちゃんとチャレンジしたり、しっかりやりたいっていうふうにバンドとしてなってきたかなと思っています。

──ワンマンから3カ月後に今回の企画を控えているということもあり、ちょうど良いタイミングでそれぞれ目指すものがあって良かったですね。

緒方:そうですね。たった3カ月で実際どのくらいパワーアップしたのかは限界があると思うんですけど、でも、その中でも確実にバンドとしてのレベルは一つ、二つは上がったんじゃないかなと思います。

──緒方さんはボーカリスト個人としてはどう思いますか?

緒方:ボーカルとして、ソングライターとしての覚悟がやっとできたかな。バンドの中心としてやっていくんだという覚悟が。今まで他のメンバーに任せちゃうところというか、自分は4分の1でいいくらいに思ってたところがあったんですけど、そうじゃないな、俺が真ん中だし、中心だし、ボーカルだし、ソングライターだし、俺がやらなきゃいけないんだという覚悟が、The Black Crowesだったり『TOKYO CALLING』で観た他のバンドだったり、すごいと言われるバンドを観た中で芽生えたかな。

──12月も変化が楽しみですね。

緒方:自分の中で覚悟できたから何だって言っちゃえばそれまでなんで、それが観てる人にちゃんと伝わるようなライブになればなって思ってます。

──できた覚悟はこれから外に見せられるような動きができたらいいですね。

緒方:そうですね。12月にここ(Flowers Loft)で企画という一つ大きなものがあるし、12月14日に1st EP 『BOY』がリリースされていく中で、また来年の新曲リリースに向けてもバンドとして曲作りが今動き出しているので、その覚悟っていうのを周りに示せるようなものになっていけばいいなと思っています。

内輪ではなく、自分がこれから友達になりたいって本気で思える人たちを迎えた『Hello, my friend』

──2022年の締めということで、12月17日に今回の企画『Hello, my friend』が開催されますけれども、今回バンド2組(リフの惑星 / the satellites)、弾き語り1組(古舘佑太郎)と芸人さん2組(サツマカワRPG / ママタルト)という面白い感じになっていますが、どういうふうに話し合って決めたのですか?

緒方:今回の企画が俺とベースの小林2人が中心になって進めていて、「面白いイベントやりたいね」と話していたときに、お笑い芸人を呼んだらどうなんだろう? みたいな。最近そういうイベントも増えているし、やろうと思った一番のきっかけが(2021年に)a flood of circleと金属バットが京都・磔磔でツーマンをやってて、それを見て「そういうのやりたいね」てなって。『コウ企画』というイベントを主催している方が知り合いにいて、その方が昔はバンドのイベントばっかりやってたんですけど、最近お笑い芸人のイベントもやってるからってことで紹介してもらって。俺もけっこう、お笑いのライブとかにちょくちょく行ったりするので、吉本の劇場とかそうじゃないイベントのライブとかにも行ったりして、そのとき面白いなって思ってた方がちょうど紹介していただける方と一緒だったんで、これはもうこのチャンスを逃す手はないなっていう感じでオファーして、快諾していただいたって感じですね。

──the satellitesはもともと知り合いだったんですか?

緒方:the satellitesは直接の面識はないんですけど、ライブがすげー熱いバンドとやりたいなっていうのはずっと思ってて、自分たちの企画って言って呼んでるけど、バンドにとって戦いの場みたいなところもあるんですよね。いろいろ自分たちの周りのライブハウスの人とかに聞いているときにthe satellitesの名前が挙がってきて、俺らとしても音源を聴いて知ってたんで、戦いたいじゃないですけど熱いライブをしてるバンドとやりたいっていうのでオファーしたという感じです。

──the satellitesはけっこうがっつりなギターロックで熱い感じだから、ちょっとまたスタイルが違うけど面白そうですね。

緒方:そうですね。熱いバンドとやりたいってのはすごく思ってて、それで出てくれるんですごく嬉しいです。

──あとは古舘佑太郎さんね。

緒方:個人的な思いとしては、同世代ですごく売れてて学生の頃からずっと憧れてるみたいな存在でもありつつ、ワンマンライブに来てくれて、そこから割と仲良くなって、もともとベースの小林が仲いいんですけど、話していく中でぜひ出てくれないかっていうのがすごくありました。

──繋がりが形となってる感じがしますね。

緒方:そうですね! 熱いライブをする若手と憧れの存在でもある古舘くんとっていうような感じの2組かな。

──タイトルは『Hello, my friend』っていうことですけど、今のリフの惑星にとって同世代でも後輩でも芸人さんでも、目指す存在の方々が揃っている感じがしていいですね。

緒方:友達になった人たちを呼んで内輪でやるよりかは、自分がこれから友達になりたいって本気で思える人を呼んでいるっていうような感じかなと思います。

──うん、それは凄くいいと思います。個人的にはなりますけど。けっこう自主企画っていうのは仲良いバンド同士とか、そういう繋がり同士でやるのも一つの形としてはあると思うんですけど、目指す人たちを呼んで出てもらうっていうのでこの企画以降どんどん上を目指していきたいっていうのを感じて、聞けて良かったです。ありがとうございます。

緒方:よろしくお願いします。いろいろ。

──ちなみに『Hello, my friend』っていうタイトルはどういう意味で付けたんですか?

緒方:さっき言ったみたいにそのまま友達になりたいような人、これから仲間として認めてもらえるようなバンドに自分たちがなりたいなという思いと、あと、9月のワンマンのタイトルが『リフレインが叫んでる』っていうユーミン(松任谷由実)の楽曲のタイトルなんですけど、今回もユーミンの楽曲繋がりで…。

──そうなんですね! めっちゃユーミン推すじゃないですか(笑)。

緒方:「ユーミン推すことに何か主義があるんですか?」って言われるんですけど(笑)。けっこう個人的には綺麗な流れができてるんじゃないかな。

──「vol.1」とかじゃなくて、毎回ユーミンのタイトルを変えた感じなんですね。

緒方:はい(笑)。2回目があるから「vol.1」になるんであって、1回目のときは「vol.1」は言わないって、なんかちょっと強腰ですね。「vol.2」があって初めてこれが「vol.1」になるっていう感じです。

──毎回タイトルを変えることで、次は芸人さんじゃなくてみんなバンドでとかいろいろできそうですね。

緒方:そうできるかな。なんか楽しいなって思ってます。

ソングライターとしてものすごい曲を作るのが2023年の目標

──異種格闘技戦ですごく面白そうだなっていうのを感じてるんですけど、それぞれのお客さんにどういう気持ちで楽しんでもらいたいなと思っていますか?

緒方:今回はお笑い芸人の方に出てもらったりとか、バンドのthe satellitesや古舘くん、リフの惑星に関しても、そんなにものすごく共通項があるメンバーではないんですけど、それぞれの分野でものすごくエッジの立ってる人たちを呼んでいるんで、「こういう世界もあったのか」っていう出会いの場みたいな感じになると思ってるし、そういうところを楽しみにしてもらいたいなと思っています。今まで触れたことないところかもしれないけど、絶対感じるものはあるっていうようなメンツにはなってるかなと。

──私もすごく楽しみです。お笑い芸人さんを観る機会はあるんですけど、そんなにがっつり観たことないんで。

緒方:すごいっす。あの2組を呼べたことにびっくりしているんで。マジで面白いです。サツマカワRPGさんは「R-1グランプリ 2022」のファイナリストだし、ママタルトさんも「M-1グランプリ2022」の準決勝まで残ってたんで。

──楽しみだなー! 出演の順番は交互にバンド、お笑い、バンド、お笑いっていうのでまた面白いグルーヴが生まれそうですね。

緒方:そうですね。生まれるんじゃないかなと思います。マジ怒涛のイベントになるんじゃないかな。ギュッと濃縮されたすごく面白いイベントになるんじゃないかなと思っています。

──でもやっぱり主役はリフの惑星なわけで、その強豪たちの中の最後に出演するわけじゃないですか。どういう意気込みがありますか?

緒方:まずいろんな分野のすごい人たちがいる中で、やっぱり絶対負けたくないなっていう、音楽もお笑いも正直勝ち負けでやるもんじゃないっていうのはずっと思ってはいることなんですけど、勝ち負けではないけど負けたくはないな、絶対。そういう熱いライブだしこんなに豪華な人たちに集まってもらったからにはそれなりの覚悟っていうのも…うん、覚悟っていうか責任も発生してくるとは思うんで、そういうのに期待とかも含めて応えられるようなライブができればと思ってます。

──ワンマンを経ての3カ月間でバンドで得たものというか、最初“覚悟”っておっしゃっていましたけど、それがちょうど爆発できればいいですね。

緒方:そうですね。いいライブになるんじゃないかなと思っているし、しなきゃなと思います。

──リフの惑星は今年からFlowers Loftに出演してもらったり、私自身関わる機会がすごく増えたわけですけど、今年1年振り返っただけでもすごくライブのスタイルが変わったり、個々の意識も変わったりする瞬間を見ることができたので、挑戦的に動けた1年だったんじゃないかなと思うんですが、リフの惑星にとってこの1年はどうでしたか?

緒方:本当に怒涛怒涛の1年というか、コロナ禍でも活動をそんなに止めたわけじゃないんですけど、やっぱりどうしてもスローペースな活動になった中で、いろんなことの制限が少しずつなくなってきて、爆発的なスピードでいろんなことが起きていったなっていうのはすごく感じていて、でもいろんなことのスピードに振り落とされずに4人で何とか頑張ってこれた1年間なんじゃないかなってのは思ってます。まだ振り返る余裕とかそんなにはないんですけど、でもタイミングで振り返ったときに2022年はリフの惑星にとってすごく大事な1年だったんじゃないかなって思います。

──そんな怒涛の1年になったかと思うんですが、この2022年を超えて来年はさらに飛躍した年になるかと思うんですけど、何か挑戦していきたいことはありますか?

緒方:個人的にはすごく曲を作りたいなって思っていて、今回12月に新作をリリースさせてもらったんですけど、でも完全な新曲じゃなくてやっぱり今までのリテイクだったり、今年1年間ボーカリストとしてすごく充実したものはあったけど、やっぱりソングライターとしての自分っていう側面だと物足りない部分とかも悔しい部分とかもあったんで、そういうのを晴らせるような、すごいバンドになりたいっていうのと同時に、ものすごい曲を作りたいっていうのが自分の中の夢としても目標としてもあるんで、それが叶えられるような1年にできたらなと思ってます。

──曲作りも始めちゃってるということで、今年を経験して生まれた作品だから、また来年よりパワーアップした過去一番の曲ができちゃうんじゃないですか?

緒方:はい。思ってるんで。またすごいものができるんじゃないかなと自分で自分に期待して頑張ります!

──最後になりましたが、12月17日『Hello, my friend』に来ていただくお客様にぜひ一言お願いします。

緒方:来ていただいたら絶対後悔しないような、ものすごく刺激的で濃密な1日になると確信してるので、ぜひぜひ楽しみにしていてください!

© 有限会社ルーフトップ