<新型コロナ>埼玉で1万253人感染、11人死亡…110日ぶり大台超え、学校閉鎖も 病床使用率も上昇

埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県は13日、新型コロナウイルスに感染していた11人が死亡し、新たに0~90歳以上の1万253人の感染を確認したと発表した。1日の感染者数が1万人を超えるのは8月25日以来110日ぶり。県は要因として人流の活発化を挙げ、インフルエンザとの同時流行への備えを呼びかけている。感染者の内訳は県管轄が6981人、さいたま市1742人、川口市793人、川越市351人、越谷市386人。

 これまでに確認された感染者は計145万4367人。死者は2726人。12日夜時点の重症者は23人、入院1605人、宿泊療養678人。

 県管轄で60~90代の男女10人、川口市で1人が死亡した。クラスター(感染者集団)関連は53件で、新たに学校、医療機関、高齢者施設の計5件で5~9人が感染した。

 越谷市によると、市内の高齢者施設でクラスターが発生し、施設職員と入所者の20~90代以上の男女計47人が感染した。

 県教育局によると、県立学校18校で児童生徒129人、教職員1人が感染し、県立豊岡高校で学校閉鎖となり、学年閉鎖が4件、学級閉鎖が15件行われた。同高校では3学年で28人が感染。県立学校の学校閉鎖としては9月20日以降で初めてという。

 県内感染者の直近1週間の平均は7258.3人で、県感染症対策課によると7千人を超えるのは9月1日以来103日ぶり。12月11日までの1週間のPCR陽性率は前週比11.3ポイント増の75.3%で、12日時点の病床使用率は67.5%に上った。

 川南勝彦県感染症対策幹は「人の交流の活発化などが影響している可能性があるが、感染者数は徐々に増えており、前回の感染拡大の波ほど急激ではない」と指摘。一方で、12日に県内で2件の学級閉鎖が発表された季節性インフルエンザの拡大を懸念し「まだ流行には遠い段階だが、今後増える可能性があり、年末年始が心配。コロナ検査キットを購入し、コロナが陰性なら医療機関でインフルの検査を受けてほしい」と呼びかけた。

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