宮ケ瀬湖周辺をきれいに バイク愛好家グループ、定期的にごみ拾い活動 参加者徐々に増え

サンタ姿になって商店街周辺のごみを拾うバイク愛好者=清川村宮ケ瀬の水の郷地区

 バイクで訪れる人が多い宮ケ瀬湖畔の鳥居原地区(相模原市緑区鳥屋)や宮ケ瀬水の郷地区(清川村宮ケ瀬)で、バイク愛好者の有志グループ「宮ケ瀬ライダーズインアクション」(佐藤隆代表)が毎月第2日曜日、ごみ拾いに汗を流している。11日にはサンタクロースの衣装で約30人がごみを拾った。

 同グループ副代表の岩間大輔さん(47)=東京都府中市=によると、2019年春から鳥居原地区で、有志5人ほどがごみ拾いを始めた。

 鳥居原地区は湖を見下ろす景色に優れ、多くのバイクが集まるスポット。それだけにバイク愛好者によるごみのポイ捨ても目立った。相模原市から苦情が寄せられ「このままではライダーが締め出されてしまうかもしれない」と岩間さんらが危機感を持ったのがきっかけだった。

 やがて宮ケ瀬水の郷地区にも活動を広げた。当初は拾い集めたごみ処理に困ったが、相模原市と清川村が処分を引き受けてくれるようになった。交流サイト(SNS)で発信を続けて活動が知られるようになると、捨てられるごみの量が減り、参加者が増えてきた。

 11日には約30人が参加し、自前で用意したサンタクロースやトナカイの衣装でごみを拾った。SNSで知り、初めて参加した2人連れの女性ライダーも。午後1時から水の郷地区でごみ拾いを始めると、顔見知りの商店街の人たちから「いつもごくろうさま」と声がかかった。冬のイルミネーションで来場者が多い時期だけに、ペットボトルやたばこの吸い殻などを、サンタ姿のライダーが次々と拾っていった。

 「宮ケ瀬湖周辺はライダーの聖地のような場所。中にはマナーが悪い人もいるし、バイクは騒音で嫌がられることも多い。ごみ拾いを通じて多くのライダーの意識が変わっていってほしいし、地域おこしにも役立ちたい」と岩間さんは願っている。

© 株式会社神奈川新聞社