沖縄県内の業務上疾病者数、最多473人 21年度、2年連続で過去最高を更新 コロナ関連が3.5倍

 沖縄労働局(西川昌登局長)はこのほど、2021年に県内で発生した業務上疾病者数について、前年比2.2倍の473人だったと発表した。新型コロナウイルス感染症が2年連続で最も多く、同3.5倍の329人と大幅に増加したことで全体を押し上げ、2年連続で過去最高を更新した。

 コロナ感染の63.2%(208人)が保健衛生業で、医療機関や介護施設などの感染リスクの高さが改めて示された。

 新型コロナに次いで多かったのが「災害性腰痛」で同17.5%増の94人だった。ここでも保健衛生業が34人と最多だったが前年比では4人(10.5%)減となった。コロナ禍で医療や福祉現場では人手不足が続いており、こうした状況が負担増となり疾病につながった可能性がある。商業・金融・広告業が同37.5%増の22人だった。

 労働局の担当者は「新型コロナ感染は大きな問題だが、腰痛対策も合わせて対策を取ることが長期的に重要になる。全国的にも同様の傾向が見られ、事業者に対策の徹底を促したい」と話した。

(小波津智也)

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