凶悪事件想定し緊急配備訓練 岡山県警 追跡から逮捕の手順確認

刺股や盾で犯人役を追い詰める警察官

 岡山県警は14日、凶悪犯の逃走事件に備えた訓練を岡山市内で行い、緊急配備から追跡、逮捕までの手順を確かめた。

 北区清心町の路上で男が元交際相手の女性に刃物を突きつけ、車に押し込んで逃げた―と想定。県警本部通信指令課や機動警ら隊、岡山中央、岡山西署などの約20人が臨んだ。

 同課が両署管内に緊急配備を発令。男から逃れた女性が、県警が試験運用中の「110番映像通報システム」を使い、スマートフォンで撮影した逃走車両の画像を同課に送信、同課員が車や男の特徴を現場に向かう警察官に無線で伝えた。パトカーが県警機動隊(同いずみ町)の敷地内に追い込み、刃物を振り回して暴れる男を刺股や盾で取り押さえた。

 同課の本津精二次長は「本部と警察署がスムーズに連携できた。迅速で的確な指示が出せるよう今後も訓練を重ねる」と話した。

逃走車両の画像を基に無線で指令を出す通信指令課員=岡山県警本部

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