「オイル」と「アバヤ」で楽しむアラビア女性のおしゃれ事情 サッカーどころのアナウンサー3泊4日カタールW杯観戦記“ドーハの街でハットトリック!”②

見どころたくさん!「スークワキーフ」

私は幼いころから現在まで、サッカーのGKとして約20年プレーしてきました。「サッカーに携わりたい」という志を胸に、就職活動をし、2年前、めでたく“サッカーどころ・静岡”の放送局に就職しました。そんな私が世界のサッカー愛をこの目で見て、肌で感じたいと思い、日本を飛び出したFIFAワールドカップカタール大会観戦記の第2弾です。

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ドーハ国際空港から車で20分ほどの市場「スークワキーフ」は、レストランに加え、お土産や鳥などのペットも売っています。アラブの人は、鳥と猫を飼っている人が多いそうです。

装飾品市場 屋外の市場ですが洞窟のような形になっています

髪のお手入れ用オイルはなんと200種類以上!

思い切って飛び込んでみた店は…コスメ店。なんと、300種類以上の“ヘアオイル”が並んでいました。花やナッツ、フルーツなど、自然由来の香りがほとんど。箱は1本20リヤル(日本円で約800円)、ビンは1本30リヤル(日本円で約1,200円)です。

中でも、人気の香りは、ココナッツとアボカド。店主に聞いたところ、イスラムの女性は「ヒジャブ」という布で頭を覆うため、汗をかきやすく、籠りやすいから香りを特に気にしているようです。

それにしても、「種類が多すぎないか」と聞いたところ、これらは混ぜて使うのが主流ということ。例えば、ココナッツ+ラベンダーなど。これでオリジナルの香りをブレンドして楽しんでいるんだそうです。

胸元がキラキラ 中東のおしゃれ服アバヤ

隣の店先は、イスラムの女性が着る「アバヤ」という服が並びます。店内に案内されると、まさに豪華絢爛。金色の装飾がついたものがありました。違いを聞くと、黒やベージュのシンプルなものは普段着で、華美なものは、よそ行き用だということです。黒とベージュは、150リヤル(日本円で約6,000円)、カラフルなものは、大体250リヤル(日本円で約1万円)前後でした。

異なる文化圏の人間からすると、いつも全身を黒い「アバヤ」で覆っていて、さぞかしオシャレがしにくいだろうと感じてしまう中東の女性ですが、こうして文化を守りながら、美しく着飾っているそうです。ほかにも、ジュエリーやカシミヤのスカーフなど、日本でも使えそうな装飾品も多くありました。

カタールに訪れた際は、キラキラの「アバヤ」に袖を通して、「アラビアンビューティー」調に全身を着飾れば、エレガントな非日常を楽しめるかもしれません。

女性の撮影は原則禁止!異なる文化、尊重しよう

ちなみにカタールをはじめ、中東の国で、黒い布で頭を覆っている女性の撮影、SNSへの投稿は禁止されています。私が知らずに「写真を撮りましょう」と声を掛けたら、「アラビックの女性の撮影はダメなのよ」とやんわり断られました。その後、「私のカメラでならいいわよ」と彼女のカメラで2ショットを撮ったのですが…

カタールの人たちは、外国人に対し、とても友好的です。異文化圏を訪れたら、相手の文化を勉強しようとする姿勢をみせることが、現地の人たちの心を開く術だなと感じました。

(文:SBSアナウンサー 瀬﨑一耀)

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