秦野・高橋昌和市長が迂回寄付か 資金管理団体経由し後援会へ 「違法には当たらないと思う」

秦野市の高橋昌和市長(資料写真)

 1月の秦野市長選で再選された高橋昌和市長(66)が昨年、自身が代表を務める資金管理団体へ計360万円を寄付し、同団体はこの寄付金を市長の後援会に寄付していたことが14日、神奈川新聞の取材で分かった。

 資金管理団体を通しているため、政治家個人から後援会への寄付を年間150万円に制限する政治資金規正法には抵触しないとみられるが、識者からは「迂回(うかい)献金に当たる」との指摘もあり、高橋市長は取材に「違法には当たらないと思うが、今後は誤解を招かないようにしたい」と話している。

 県選挙管理委員会が11月25日に公表した昨年の政治資金収支報告書によると、高橋市長は昨年の8月と10月に100万円ずつ、12月に160万円を資金管理団体「秦昌(しんしょう)会」に寄付。同団体は寄付を受けた4~8日後、市長の後援会で政治団体の「高橋まさかず後援会」に全てを寄付していた。

 総務省などによると、資金管理団体への寄付には制限がなく、資金管理団体から政治団体への寄付は上限5千万円となっている。政治家個人が資金管理団体以外の政治団体に寄付する場合、同一団体へは年間150万円に制限されている。

 今回のケースは資金管理団体を経由しており合法に見えるが、実質は市長から政治団体への制限額を超えた寄付との指摘もある。

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