コスト高騰の中小企業を支援する「新価値創造展」 企業マッチングのコンシェルジュ配置も

高い技術力を持つ日本の中小企業が今、輸送費や原材料費の高騰に苦しんでいます。こうした中小企業をサポートしようと、東京ビッグサイトでイベントが始まりました。

今年で18回目の開催となる「新価値創造展」は全国から259の中小企業が集まり、その高い技術力をアピールしています。

墨田区にある企業「モリセイ」が開発したのは、衝撃を大幅に吸収するゴム素材です。オフィスにある大型のコピー機などの下にこの素材を敷くことで、大きな地震の際などに揺れを低減させます。また、気になるコロナの抗体量を簡単に調べられるサービスを出展した「プロテックス」の須賀新太郎さんは「検査キットが自宅に届いたら自分で採血してろ紙に垂らす。冷蔵便で送り返せば1週間程度で検査結果が分かる」といいます。BA.2やBA.5など変異株ごとの抗体量を確認することが可能で、ワクチンの接種時期を決めるのに一役買います。

高い技術力を持つ中小企業ですが「原材料や運送費など、製造コストが上がっている」「もろに影響を受けている。売り上げは3~4割ダウンした」といった昨今の材料費の高騰など厳しい状況にあえぐ声も聞かれました。イベントではこうした企業を応援するため、企業同士のマッチング専門のコンシェルジュを配置するなど、販路拡大のサポートをしています。中小機構の村上裕二郎部長は「自社製品と結び付く企業をうまくマッチングさせ、紹介してつなげる。新たな社会課題解決の製品やサービスをぜひ生み出してほしい」と話しています。

このイベントは江東区の東京ビッグサイトで12月14日から16日まで開催されています。

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