高次脳機能障害知って 田辺市で街頭啓発

買い物客にチラシなどを手渡す県職員(和歌山県田辺市東山1丁目で)

 高次脳機能障害について知ってもらおうと、当事者やその家族、和歌山県職員がこのほど、田辺市東山1丁目のスーパーマーケットで街頭啓発をした。

 高次脳機能障害は、事故や病気で脳を損傷した後、すぐ忘れる▽計画を立てて行動できない▽集中できない▽感情のコントロールが難しい―などの変化が起こる障害だが、あまり知られていないのが現状という。

 啓発活動は障害者週間(12月3~9日)に合わせた取り組み。毎年実施しており、紀南では4年目。

 県子ども・女性・障害者相談センター、当事者やその家族らでつくる「高次脳機能障害家族会『和らぎ』紀南」(山下裕子代表)から5人が参加。スーパーの出入り口で、障害についての説明を書いたチラシやティッシュなどを買い物客200人に手渡した。

 次男が高校時代に交通事故に遭い、高次脳機能障害になったという山下代表は「就職の時など周囲になかなか理解されず、当事者や家族はつらかった。この障害は、いつ誰がなってもおかしくない。理解が広まったらありがたい」と話した。

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