釘1 本から目の前のお客様に喜びを 「株式会社 ウザワ」    代表取締役/鵜澤 一郎 さん

「東京から帰省中のことでした。大工の棟梁だった父の仕事をたまたま手伝っていたとき、現場の家のドアノブが少しぐらついていたんです。気になったので直してあげるとすごく施主さんに喜んでいただいて。この時『仕事で人に喜んでもらえる嬉しさ』を知りました。その時の経験がこの仕事を継ぐきっかけになったと今でも思っています。お客様の喜ぶ姿が目の前でわかる親父の仕事、大工ってスゴいんだなと実感しました」

祖父の代から数えて三代目。「株式会社ウザワ」代表取締役 鵜澤一郎さん(57)は当時を振り返り目を細めます。

鵜澤さんは高校卒業後、漫画家を目指し上京。「まるで格闘技のようだった」という漫画家のアシスタント生活をしながら、グラフィックデザインを現場で学んでいました。デビューの話もありましたが、父親のケガや帰省中の一件があり、鳴門へ帰り家業を継ぐことを決めたそう。東京で身につけたグラフィックデザインの技術や知識は、後の建築の仕事でも役に立っていると言います。

「嬉しいことにお客様から『ウザワが建てた家はセンスが良くてデザイン力が高い』という声をいただいています。施主様自身にも家に対する期待や想いというのはあるのですが、なかなか言葉で表現するのは難しいんですよね。丁寧なヒアリングをおこなったうえ、見えない想いを形にして分かりやすくお伝えする力やアイデア、視野の広さといったものが上京中に養われたのかもしれません」

家を建てるにあたり、家に対する耐久性や信頼性といったことは実現して当然のこと、と鵜澤さん。その中でも秀でたデザイン性が評判を呼んでいます。12 年前に法人化し、現在では10 名近くの社員を抱えるまでに成長した同社。鵜澤さんは「スタッフ全員、皆センスが良いんですよ」と太鼓判を押します。

「デザインも重要ですが、やはり耐震、省エネ、アフターフォローといったところも他社より優れたご提案ができなくてはなりません。弊社ではプロの目線で選び抜いたクオリティの高い素材・仕様で作る『100 年暮らせる家づくり』を掲げ、長期優良住宅を推進しています。また、建材にはヒノキ、無垢の床、漆喰壁などの自然素材を標準仕様として取り入れ、住みやすく環境にも良い家づくりを提案させていただいております」

つくっては壊す「スクラップ&ビルド型」の社会から、良いものをつくり、ちゃんと手入れしながら大切に使う「ストック活用型」社会への転換に取り組む同社。無駄な伐採を防ぐといった環境面を地球規模の視点から考えつつ、最良の答えを顧客の視点で導き出すという壮大なストーリーはまさに「漫画」のよう。

「今後は、サテライトオフィスや移住される社員向け住宅など、地方でも快適に暮らしてもらえる家造りをサポートさせてもらいたいと思っています。現在、家の建築だけにとどまらず外構や家具・インテリアまでトータルでプロデュースし、デザインから製造までリーズナブルにご提供できるよう社内で企画を進めています。お客様に寄り添い、どれだけ親身になって考えられるかが弊社の命綱。ペン一本で食べていく仕事を夢見ていたけれど、「釘一本」から地域の皆さまの笑顔をつくり出せるこの仕事には本当にやり甲斐を感じています」

【企業情報】
企業名:株式会社 ウザワ
住 所:鳴門市鳴門町高島字北580
設 立:平成22 年1 月26 日
業 種:建設業
【お問合せ】
TEL:088-679-7516
MAIL:info@uzawa.jp
URL:https://uzawa.jp

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