死体役ばかりの売れない役者が主人公の人間ドラマ 奥野瑛太・唐田えりか出演 「死体の人」公開決定

「グッバイ・クルエル・ワールド」などの奥野瑛太が主演、「寝ても覚めても」「の方へ、流れる」などの唐田えりかがヒロイン役を務める映画「死体の人」が、2023年3月17日より劇場公開されることが決まった。

「死体の人」は、演じることにかける思いは人一倍強いものの、死体役ばかりの売れない役者の不器用な生き方を通して、理想と現実の折り合いをつけることの難しさを、「生きることと死ぬこと」という普遍的なテーマを、草苅勲監督自身の俳優経験を生かしたユーモアとペーソスで描いたハートフルな人間ドラマ。

ティザービジュアルは、湖でボートに乗ったデート中のカップルに忍び寄る、溺死した“死体の人”を収めたコミカルなデザインとなっている。メインスチールには、頭に草刈り機の刃を刺したまま、カメラが回るタイミングをじっと待つ“死体の人”が収められている。どちらも死体役のプロとして、現場をまっとうしようとする主人公のおかしみが描き出されたビジュアルとなっている。

奥野瑛太、唐田えりか、草苅勲監督のコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■奥野瑛太(“死体の人”吉田広志役)
『俳優ってなんなんだろう』
僕自身何度も立ち返ってはぼんやりと考えます。
決して明確な答えを出すわけでもなく、漠然と「これはきっと楽しいはず」と自らに言い聞かせながら。
死ぬ事に似ているような気がしたり、それが生きる事に繋がっているような気がしたり。
その瞬間瞬間を生きる為に必死に死のうと全細胞を総動員させます。まるで死体の人のように。
この作品に出会って、たくさん反省しました。
もっとユーモアと愛情の眼差しを養うべきだったと、俳優としても人間としても。
草苅監督の不屈の温かい眼差しに、完敗でした。
たぶん、監督が僕の役を演じた方が100倍面白いし素敵です 笑
この作品を観て俳優業をやってみたいと思った稀有な人が現れたら、ちょっと嬉しいです。

■唐田えりか(加奈役)
死体の人のオーディションを受けたのは、昨年の夏で、撮影は秋頃でした。
オーディションからの日々はあっという間でしたが、とても濃い時間でした。
主演の奥野さんのお芝居に圧倒されながら、必死に、もがいて、全力で挑んだ現場です。
クスッと笑えて、泣けて、あたたかい、草苅監督の映画。
是非楽しみにしていてください。

■草苅勲(本作監督)
がむしゃらに夢を追い続け、自分を信じて目の前の事に向かって過ごした日々。
いつの間にか月日は流れ、立ち止まって見てみたら、周りの人との差に気づき、何者にもなっていない自分がそこにいた。
人生は思い通りにはいかない。
それでも、勇気を持って次の一歩を踏み出す瞬間がある。その瞬間を描きたくて、この物語を書き出しました。
なぜだかとても温かくて笑えるものにできあがってしまいました。
真面目に生きるからこそ面白い。
そんな死体の人の生き様を、ぜひ観てやって下さい。

【作品情報】
死体の人
2023年3月17日(金)渋谷シネクイント他全国順次公開
配給:ラビットハウス
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