冬だけ味わえる川の幸 黄金色に輝く「岩魚親子丼」はいかが? 秩父の寿司店、限定販売を開始

岩魚親子丼(中央)と岩魚すし(右)、とちの葉すしを紹介する平敬三さん=7日、埼玉県秩父市大野原の「みな寿し」

 埼玉県秩父市大野原の寿司店「みな寿し」が、秩父の川魚「岩魚(いわな)」を使った親子丼の冬季限定発売を開始した。店主の平敬三さん(72)は「岩魚の光沢のある刺身と、歯応えの良い卵の食感を楽しんでほしい」と薦めている。

 同店は1968年に創業。自然に恵まれた秩父地域ならではの商品を考案しようと、平さんは荒川水系の源流域に棲(す)む岩魚に目を付けた。「秩父は山の幸が豊富だが、透き通る水の中で捕れる川の幸も、もっと観光客に知ってもらいたい」。

 2003年に道の駅「ちちぶ」がオープンしたのを機に、岩魚を使った押し寿司「岩魚すし」を考案。同道の駅やじばさん商店、横瀬農産物直売所などで販売し、同店の看板商品になった。その後、三峯神社のとちの葉でくるんだ、アユやマスの「とちの葉すし」も店内と同道の駅で発売し、人気を集めている。

 岩魚親子丼(税込み2970円)は7年ほど前に誕生。全国各地で仕入れた体長約30センチ、重さ約800グラムのオオイワナを使用し、黄金色の卵は白じょうゆの特製だれで漬け込む。平さんは「卵は11月にしか取れず、冬期のみの提供になるが、鮭の卵にはない、弾けるような舌触りが魅力」と語った。

 営業時間は午前11時から午後9時まで。不定休。

 問い合わせは、みな寿し(電話0494.22.3883)へ。

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