今年の〝日本株式市場を表す漢字〟「歴史的円安」でポジティブ感薄く 1位「安」2位「乱」

2022年も残りわずか。スパークス・アセット・マネジメント株式会社が投資経験者を対象に実施した調査では、「2022年の〝日本株式市場を表す漢字〟」の1位に「安」が選ばれた。昨年の1位が「上」であったのに対し、「歴史的な円安」の影響がうかがえる結果になった。

同社が行なった「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2022」は今年11月、全国の20~79歳の投資経験者(日本株式、外国株式、公社債、投資信託、REIT、金・プラチナなどの金融資産への投資経験がある人)を対象に、1000人の有効サンプルを集計した。

517人の株式投資家「2022年の〝日本株式市場を表す漢字〟」を聞くと、最も多い71人が「安」と答えた。2位は「乱」(50人)、3位は「円」(23人)、4位は「高」「戦」(各20人)だった。

「安」を選んだ理由には「株安、円安の1年だったから」や「円安が象徴的だったから」が挙げられ、「乱」には「乱高下が激しかったから」とコメントがあった。「円」には「歴史的な円安だったから」、「高」は「物価やドルの価値が上がった年だったから」と回答が寄せられた。21年の調査では上位10位以内に「上」「復」「昇」などポジティブな印象の漢字がランクインしたのに対し、今年は「歴史的な円安」の影響が見える結果が出た。

現役投資家822人が選んだ「今年の経済分野の流行語」の1位は「円安・ドル高」(190人が回答)。2位に「SDGs」(35人)、3位「メタバース」(28人)が続き、4位は「半導体」(25人)、5位は「インフレ」(24人)だった。

「2023年の“日本株式市場を表す漢字”」を予想する回答の1位は「安」「上」(各38人)だった。「安」を挙げた理由には「まだ円安が進みそうだから」や「安心して投資ができるように値動きが安定してほしいから」、「上」は「景気が緩やかに回復して株価も上昇すると思うから」「株価が上がり、景気が回復することを期待したいから」などが寄せられた(スパークス・アセット・マネジメント調べ)。

(よろず~ニュース編集部)

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