東彼杵道路「最短ルート」を了承 3案審議 九州地方小委が対応方針案

「東彼杵道路」のルート案

 長崎県佐世保市と東彼東彼杵町を結ぶ地域高規格道路「東彼杵道路」のルート案について、有識者らでつくる社会資本整備審議会の九州地方小委員会は15日、最短で結ぶルート帯(案(2))を対応方針案として決めた。今後、国土交通省が正式決定するが、時期は未定。
 同市と同町を結ぶ国道205号は片側1車線で代替路がなく、度々渋滞が発生。道路整備で県北と県央をつなぐ交通事情の改善を望む声は大きく、関係自治体などが国に要望していた。国交省は事業化の前段階となる計画段階評価手続きに着手し、案として三つのルート帯を提示。事業化に向けた手続きが進んでいる。
 九州地方整備局などによると、対応方針案は、東彼川棚町の市街地などを通過し、ハウステンボス入口交差点と東そのぎインターチェンジを最短で結ぶ。災害時のアクセス性と救急搬送の時間短縮効果が最も高い。他の2案は、川棚町の中心部を避け山側を迂回(うかい)するルート帯(案(1))と国道205号を4車線に拡幅するルート帯(案(3))。
 福岡市内であった委員会では、地域住民のアンケート結果や沿線自治体の意見が示され、最短ルート帯を了承した。ルートの詳細な内容は今後詰める。事業費の概算は約1500億~約1700億円。


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