【鳥インフル】殺処分された鶏の埋却地で液体漏出か 近くのため池に流入、住民は悪臭訴え 出水

3例目の鳥インフルエンザが発生した養鶏場で、鶏の殺処分が進む鶏舎=11月28日、出水市野田(県畜産課提供)

 鹿児島県出水市野田の養鶏場(採卵鶏41万羽)で発生した県内3例目の高病原性鳥インフルエンザで、殺処分した鶏の埋却地からのものとみられる液体が、近くのため池に流れ込んでいることが16日分かった。周辺住民が悪臭を訴えている。県は18日に地元説明会を開く。

 3例目の殺処分は11月27日に始まり、周辺市町、JA、自衛隊の応援も得て12月2日に完了した。県は防疫対策マニュアルに基づき、処分した鶏や資材はフレコンバッグに詰め、埋却溝に消石灰をまいたり、ブルーシートを敷いたりした上で埋めていた。

 地元自治会によると、ため池に流れ込んだ液体には消石灰が混ざっているという。関係者は「埋却地周辺は地盤が悪い場所なので、住民の間では『場所の選定に問題があったのではないか』という声が上がっている」と話した。

 県畜産課は南日本新聞の取材に「(ため池に流入した液体は)防疫措置と関係があるとみて、対応を進めている」と答えた。

道路に消石灰をまく職員ら=出水市(資料写真)

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