長崎大 理系大学院の統合を構想 2024年度めどに

 長崎大が2024年度をめどに、医歯薬学系を除いた理系の大学院を統合する構想を進めていることが分かった。異なる学問分野の融合によって幅広い人材の育成を目指す。
 同年度は大学院に情報データ科学分野の課程を新設する予定。それに合わせて現行大学院の工学研究科と水産・環境科学総合研究科も統合し、情報系、工学系、水産・環境科学系を一つにまとめて学際的な取り組みを後押しする。平野浩之同大理事は「本学の大学院の役割は研究者養成ではない。学生のニーズに応えつつ、実学分野で戦力になる人材を送り出したい」と話している。
 両研究科は11年、当時の生産科学研究科を分離改組して設置。22年度現在、工学研究科に498人、水産・環境科学総合研究科に175人が在籍している。
 新研究科は名称未定。定員は現行の686人に情報データ科学部生の進学を見込んで上乗せする。このうち情報データ科学分野のキャンパスは、ジャパネットホールディングス(佐世保市)が長崎市幸町で進めている「長崎スタジアムシティプロジェクト」のオフィス棟に入居することが決定済み。それ以外は引き続き現行の文教キャンパスを使用する方針。


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