RソックスがホズマーをDFA 残り3年3900万ドルはパドレスが負担

日本時間12月17日、レッドソックスはマイナー右腕のジェイコブ・ウォレスをロイヤルズへ放出して救援右腕ワイアット・ミルズを獲得するトレードを成立させた。これに伴い、ロースターの枠を空けるために33歳のベテラン一塁手エリック・ホズマーがDFAとなったことが発表された。レッドソックスは来季から有望株トリストン・カサスを一塁のレギュラー格として起用する見込みであり、左打ちのカサスと右打ちのボビー・ダルベックのプラトーン起用が有力。若手で一塁が埋まり、ホズマーは余剰戦力となっていた。

ホズマーは今季パドレスとレッドソックスで合計104試合に出場して打率.268、8本塁打、44打点、OPS.716を記録。メジャー12年間で通算1731安打、196本塁打、879打点を積み重ね、オールスター・ゲーム選出1度、シルバースラッガー賞1度、ゴールドグラブ賞4度といった実績を誇る。また、ロイヤルズ時代の2015年にはワールドシリーズ制覇を経験し、翌2016年のオールスター・ゲームではMVPに輝いている。

2017年オフにロイヤルズからFAとなり、パドレスと8年1億4400万ドルで契約したホズマーが今年8月にレッドソックスへトレードされたのは、明確な理由があった。メジャーリーグには「サービスタイム10年以上の選手が5年連続で同じチームに在籍した場合、完全なトレード拒否権が与えられる」というルールがあり、ホズマーは今季がパドレスでの5年目のシーズンだった。

つまり、パドレスは今季中にホズマーをトレードしなければ、本人の同意なしにトレードすることができなくなってしまう状況だった。10球団に対するトレード拒否権を持っていたホズマーは、当初ナショナルズへの移籍を拒否。その後、拒否権の対象でなかったレッドソックスへ放出された。このとき、パドレスはホズマーの残り契約の大部分を負担することに同意しており、レッドソックスが負担するのはメジャー最低保証年俸に該当する部分だけ。ホズマーはまだ3年3900万ドル分の契約を残しているが、これはパドレスに負担義務があり、ホズマーを新たに獲得するチームはメジャー最低保証年俸を負担するだけで済む。

メジャー最低保証年俸は来季以降、2023年が72万ドル、2024年が74万ドル、2025年が76万ドルと推移する。この金額であれば、ホズマーの獲得を検討する球団は出てくるかもしれない。

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