<金口木舌>県産コーヒーの可能性

 コーヒーは豆の焙煎度合いやひき方で風味などが変化する。異なる種類の豆をブレンドすると新たな味わいも生まれる。小さなコーヒー豆には底知れない魅力が詰まっている

▼沖縄は「コーヒーベルト」と呼ばれる地域に位置する。台風襲来などの課題はあるが、大規模なコーヒー栽培が可能という。県内にはコーヒー栽培を続ける農家もいて、特産品化の期待が高まる

▼不登校や引きこもりなど生きづらさを抱える人たちを支援するため、コーヒー栽培を活用する取り組みが県内で行われる。栽培を通じて働くことの喜びを感じ、人と結びつく機会になるという

▼サッカーチームの沖縄SVなどは県内でコーヒーを栽培する。地域活性化や選手のセカンドキャリア支援につなげることが目的だ。沖縄を国産コーヒーの大規模栽培地にすることも目指す

▼コーヒーは県内の幅広い分野にプラスの効果をもたらす。ブランドを確立して世界に発信できれば、魅力はさらに高まるだろう。大きな可能性を秘めた県産コーヒーのこれからが楽しみだ。

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