小歩危再発見 パート2 吉野川にかかる橋からの息をのむ眺め

**四国のまんなか、大歩危小歩危。吉野川の激流がつくった美しい渓谷だ。
この特集では、そのうちの小歩危エリア、パノラマの眺めのビュースポットやこの地域を発展させた吊り橋、世界クラスの急流ラフティングなどを紹介する。**

【前回の記事はこちら】
>>小歩危再発見 パート1 徳島県三好市の景勝地

小歩危峡には絶景ビュースポットがいくつかあるが、渓谷に架かるつり橋からの眺めがおすすめだ。

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徳島県三好市 小歩危峡を見渡す歴史ある赤川橋

「赤川橋」は全長109m、JR小歩危駅から国道32号線を渡った反対側にある。
橋のすぐ隣には「ODSSラフティング」があり、目印となる。

この橋は幅1.9m、川からは36mの高さに架かっている。
金属製のケーブルで出来た吊り橋で、足元には木の板。歩くのはなかなかスリルがある。

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現在の赤川橋は1975年(昭和50年)に架けられた2代目だが、1代目の橋は1921年(大正10年)に架けられている。

山林王「赤川庄八」が地域のために私財を投じて架橋

1代目の赤川橋は、赤川庄八によって架けられた。
彼は三好市池田に生まれ林業で財を成し山林王と呼ばれ、この地域の山々から伐採された原木を運びだすために橋を建設した。

林業、赤川橋、そして今は取り壊されてしまった大川橋は、この地域を豊かにすることとなった。
その功績が評価され、赤川橋の入口には橋の名前ともなった山林王・赤川庄八の銅像が、彼の功績を讃える石碑と共に建っている。

この小歩危峡に架かる橋の上からは上流、下流のどちら側も四季それぞれに違った美しい幻想的な景色を眺めることが出来る。

車で来る場合は、JR小歩危駅の階段下に駐車(※注意 駅利用者優先)して100mほど歩くか、もしくは観光拠点施設WestWestから北へ約2km歩く、「小歩危ウォーク」を楽しむのがいいだろう。(観光拠点施設WestWestからホテルサンリバーを過ぎて小歩危郵便局まで約1km、途中民家などもあり吉野川が見えないエリアも歩くことになる。小歩危郵便局から後半の1kmほどは小歩危峡を見下ろしながらの絶景ウォークとなる) 。

ひっそりと架かる国政橋 小歩危峡とラフティングが見られる穴場スポット

赤川橋の北約3kmには、V字の渓谷にかかる国政橋もある。
ケーブルの橋で足元は格子になっており、35m下の川が見える。

この橋は1974年(昭和49年)建設。全長100m、幅1.9m。

橋の周りには何もなく山と眼下の吉野川の流れのみだが、誰にも邪魔されずに数億年前の地球の躍動によって出来上がった様々な奇石やエメラルドグリーンの川を、のんびりと眺めることが出来る。
【関連情報】「三好ジオパーク構想・大歩危小歩危周辺」

アクセスだが、車で行く場合は駐車場がないので注意が必要だ。

国政橋から北へ約3km歩くとJR阿波川口駅。
歩行者専用道路は国道319号線の「川口」分岐点まで続いている。

赤川橋、国政橋とも常時通行可。
※悪天候時は通行しない方がよい。また、老朽化しているため今後の通行については不明)。

パート3では、小歩危を見下ろす絶景スポット、ラフティングなどを紹介する。

【次回の記事はこちら】
>>小歩危再発見 パート3 三好が誇る自然美

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【詳細情報】
国政橋
https://miyoshi-city.jp/spot/国政橋

三好市観光公式サイト 大歩危祖谷ナビ

(取材・文・写真: ショーン ラムジー)

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