世界ジオパーク・島原半島が3度目再認定 市長「自然と人の営み評価」

世界ジオパーク再認定を喜ぶ古川市長(後列中央)とガイドメンバーら=島原市、雲仙岳災害記念館

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)は島原半島ジオパークを世界ジオパークに再認定したとウェブサイトで公表した。島原半島ジオパーク協議会が17日、長崎県島原市平成町の雲仙岳災害記念館で記者会見し、会長の古川隆三郎島原市長は「4年に1度の継続審査で3度目の再認定を受けた。島原半島の自然と人の営みが高く評価された」と喜びを語った。
 島原半島は雲仙・普賢岳噴火災害の遺構や温泉など火山の恵みが体感できるとして、2009年8月に他2地域とともに初認定された。再認定は13、18年に続き3度目。

世界ジオパークに再認定された島原半島。左奥は平成新山=有明海上空から

 再認定に向け今年9月、世界ジオパークネットワーク(GGN)から派遣された専門家が、1991年の普賢岳噴火災害の大火砕流で消防団員らが亡くなった「定点」(同市北上木場町)や雲仙地獄(雲仙市)など半島内のジオサイト計18カ所を巡り、景観や運営状況などを現地審査した。
 古川市長は「関係者から(ジオパークの魅力や噴火災害の脅威を伝える)ジオガイドの質の高さをはじめ、大学や高校の研究への支援などが評価されたと聞いている。今後も観光交流や子どもたちの学習の場として支援を継続したい」と意欲を示した。
 島原市によると、後日、同機関から評価内容や提案事項、認定期間など詳細が届く。


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