ドジャースがDH専門のマルティネス獲得 来年の大谷獲得に現実味

日本時間12月18日、メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、ドジャースはレッドソックスからフリーエージェント(FA)となっていたJ・D・マルティネスと1年1000万ドルの契約を結ぶことで合意に至ったようだ。マルティネスは今季1試合も守備に就いていない「DH専門」の選手。ドジャースが「DH専門」の選手を、しかも1年契約で獲得したということは、来オフFAになる大谷翔平(エンゼルス)の獲得を本気で狙っている可能性が高そうだ。

現在35歳のマルティネスはアストロズから放出されてタイガースへ移籍した2014年にブレイク。2017~19年に3年連続で打率3割、35本塁打、100打点をクリアするなど、メジャーを代表する強打者の1人として安定した活躍を続けてきた。オールスター・ゲーム選出5度、シルバースラッガー賞3度の実績を誇り、レッドソックス時代の2018年にはワールドシリーズ制覇を経験。3度のシルバースラッガー賞のうち2度は、打率.330、43本塁打、130打点、OPS1.031の好成績を残してMVP投票4位となった2018年に外野手部門とDH部門でダブル受賞したものである。

しかし、OPS.940をマークした2019年を最後にOPSが9割に届かないシーズンが続いており、今季はレッドソックスで139試合に出場して打率.274、16本塁打、62打点、OPS.789と平凡な成績。前半戦に打率3割をマークしていたため、自身5度目のオールスター・ゲームに選ばれたものの、後半戦は打率.233、OPS.701と大きく成績を落としており、年齢的な衰えも懸念されている。

今オフのドジャースは、ぜいたく税のペナルティ税率のリセットを視野に入れているのか、ここまでは比較的地味な補強に終始している。元MVPのコディ・ベリンジャーをノンテンダーとし、スター遊撃手のトレイ・ターナーとの再契約を見送るなど、年俸総額は大幅に削減されている。1年契約で加入するマルティネスは、来オフの大谷獲得までの「つなぎ役」ということになるかもしれない。

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