客大勢SNS拡散、9年連続で最高賞の味 秩父・たぬ金亭の豚玉丼、全国GPで金賞 気になる新メニューは

9年連続で金賞を獲得した豚玉丼(右)と、レトルトパック豚玉丼の具を紹介する新井和夫さん=12日、秩父市荒川上田野の「たぬ金亭」

 埼玉県秩父市荒川上田野の飲食店「たぬ金亭」の豚玉丼が「第9回全国丼グランプリ」豚丼部門で金賞を受賞した。同店は2014年にオープンし、丼グランプリ第1回から9年連続で最高賞を獲得し続けている。店主の新井和夫さん(62)は「創業時から、お客さんがSNS(交流サイト)などで広めてくれているおかげで、連続受賞がかなっている。1種類の丼を長年愛してくれて、感謝したい」と喜びを語った。

 同グランプリは全国丼連盟が主催。全国の丼を対象にカツ丼、海鮮丼、中華丼など全9部門の中からそれぞれ金賞を選出するコンテスト。今年は1052店がエントリーし、11月10日(いい丼の日)に全74丼の金賞が決定した。

 たぬ金亭は、新井さんが脱サラして開業。妻の裕子さん、店長で長男の健也さんらと共に、ブレない店づくりに日々いそしんでいる。テラス席やドッグラン施設を完備したログハウス型の店舗が特徴で、奥秩父へ向かう家族やツーリング客が憩いの場を求め、季節問わず足を運ぶ。

 豚玉丼は、ハーブ三元豚をブロック状にカットし、皆野町産の麦みそを使用した特製だれでじっくりと煮込む。温泉卵と青ネギ、揚げ玉のトッピングが豚のうまみを引き立てる。「創業時から肉もタレも一種類。少しでも味が変わってしまうと、お客さんが離れてしまう」と新井さんはこだわりを語る。

 提供料理は豚玉丼の一種だが、受賞に合わせて新トッピングを考案。チーズをのせた「チチブ丼」、長いもとろろの「ながとろ丼」など、しゃれっ気メニューで来場客を飽きさせない。目指すは10年連続金賞受賞。新井さんは「獲得できたら、秩父の魅力を引き出す新メニューを発売したい」と来期を見据える。

 豚玉丼(みそ汁、ミニサラダ、香物付き)は税込み900~2千円。19年からはレトルトパック「豚玉丼の具」(800円)も秩父地域の道の駅や、NACK5お取り寄せマート「trima」などで販売している。

 営業時間は午前11時~午後4時。年内の休業日は21日、28~31日、来年は1月11日から毎週水・木曜が定休。

 問い合わせは、たぬ金亭(電話0494.54.1811)へ。

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