W杯で見かけなくなった「5つの名門スポーツブランド」

FIFAカタール・ワールドカップ2022も残すは18日に行われるアルゼンチン対フランスの決勝戦のみとなり、約1か月の大会も終わりを迎える。

今大会も様々なユニフォームがサッカーの祭典を彩ったが、ユニフォーム・サプライヤーの顔ぶれを見ると、最近のW杯では見かけなくなった幾つかのスポーツブランドに気が付く。

ここでは、その中から5つの名門ブランドをご紹介しよう。

Lotto(ロット)

オランダ代表 1994アメリカW杯 アウェイ

ウクライナ代表 2006ドイツW杯 ホーム

1973年に誕生したイタリアのLotto。日本ではウェアやスパイクなどサッカーのイメージが強いブランドだが、その出発点はテニスシューズだったという。

ワールドカップでは90年代にコスタリカ、オランダ、スイス、モロッコ、クロアチアを手掛け、2006年大会でセルビア・モンテネグロ、ウクライナを担当。現時点での最後のW杯はコスタリカのサプライヤーだった2014年大会となっている。

Reebok(リーボック)

ロシア代表 1994年アメリカW杯 ホーム

コロンビア代表 1998年フランスW杯 アウェイ

イングランド生まれのReebokは、サッカーだと代表よりクラブチームの印象が強いブランドかもしれない。2005年にadidasの子会社となったが、2021年に業績不振を理由に売却されている。

ワールドカップに参加したのは90年代の2大会のみ。94年大会はロシアの1チームだけだったが、98年大会ではコロンビア、パラグアイ、チリの南米3チームを担当した。

Le Coq Sportif(ルコックスポルティフ)

スペイン代表 1986メキシコW杯 ホーム

セネガル代表 2002年日韓W杯 ホーム

フランスのスポーツブランドLe Coq Sportifは創業1882年とその歴史はたいへん古く、今ではスポーツの枠を超えた名門としての地位を確立している。初のワールドカップ参加はフランスを担当した1966年大会。

80年代には多くクラブチームが雄鶏のロゴマークを付けたユニフォームを着ていたが、W杯だと自国フランスよりもアルゼンチン、イタリア、スペインのほうが有名かもしれない。現時点で最後のW杯はセネガルを担当した2002年大会だ。

Diadora(ディアドラ)

イタリア代表 1994アメリカW杯 ホーム

ベルギー代表 1998フランスW杯 アウェイ

1948年に登山靴メーカーとして創業したイタリアの名門Diadora。このブランドを一躍有名にしたのはサッカーだろう。ワールドカップにはイタリアのサプライヤーとして1986年大会で初めて参加した。

そのイタリアとは86年大会から94年大会までコンビを組み、94年大会ではベルギーとギリシャもパートナーに加わった。現時点で最後のW杯はベルギーを担当した98年大会となっている。

Umbro(アンブロ)

イングランド代表 1998フランスW杯 ホーム

アイルランド代表 2002年日韓W杯 ホーム

英国の名門Umbroといえば、やはりイングランド。多くの大会でパートナーシップを結び、1966年大会では優勝も経験している。ワールドカップで見かけなくなった“最も寂しさを感じる”ブランドかもしれない。

UmbroにとってW杯の初優勝は、66年大会のイングランドではなく62年大会のブラジル。その32年後には再びブラジルとともに2度目の優勝を経験する。

94年大会以降はスコットランド、アイルランド、メキシコ、ノルウェー、スウェーデンなどを担当するも、近年その数は減少の一途。2018年大会で8年ぶりにペルーのサプライヤーとしてW杯に参加したが、以前に比べると本当に減ってしまった。

メジャーからマイナーまで、今回ご紹介したような懐かしの名門ブランドによるクラブ・代表チームのユニフォームが「Qoly × LFB Vintage」で入手可能。90年代、2000年代の懐かしきユニは見ているだけでも楽しいはず!

© 株式会社ファッションニュース通信社