夏井いつきさんが6773点から選んだ“才能アリ”の俳句とは…福井県子ども俳句コンクール表彰式、受賞作品も解説

夏井さん(左)から選評を受ける受賞者=12月18日、福井県福井市の県立図書館

 福井県教委が初めて企画した「県子ども俳句コンクール」の表彰式が12月18日、福井県福井市の県立図書館であった。俳人・エッセイストの夏井いつきさんが、応募作品6773点から小中高各部門の入賞作品を選出。最優秀賞には小学生部門の森下虎之介君(池田6年)ら3人が選ばれた。

 子どもたちの感性や想像力、表現力を育み、個性を引きだそうと企画した。うれしかったことや感動したことなど自由なテーマで句を募集。小学生部門に1727人から3747点、中学生部門に1125人から1789点、高校生部門に595人から1237点が寄せられた。各部門の最優秀賞1人、優秀賞4人、佳作50人を選んだ。

 表彰式では、夏井さんが優秀賞以上の受賞者一人一人と対談形式で作品を解説。森下君は、稚魚から育てているコイの尾が揺れる様子を「水温(ぬる)む魚のしっぽはゆれる花」と詠んだ。夏井さんは「成長を見てきたからこそのかわいらしさを捉えられている。『花』と書ける感覚は素晴らしい」とたたえた。

 森下君は「これからももっと俳句の題材になるものを生活の中で見つけていきたい」と話していた。

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