トヨタ、タイのCP社とカーボンニュートラル実現に向け協業検討開始

タイのCharoen Pokphand Group(以下、CP社)とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、タイにおけるカーボンニュートラルの実現に向けた協力を検討していく。12月14日付のプレスリリースで明かした。

CP社は、1921年の前身設立以来、「国、人々、会社の幸福のために」という理念を掲げ、事業を運営している。同社は、高品質の商品を届けながら、小売(セブンイレブンなど)、流通、工業や農畜産業など多岐にわたり、タイで事業展開を進めている。流通分野でも、社会・経済・環境に与える影響や持続可能性に配慮しながら、さまざまな商品を運び届けることで、タイの人々の暮らしを支えてきた。

また、トヨタのタイ事業は、現地パートナーであるSiam Cement Groupをはじめ、多くのステークホルダーに支えられながら、アジア通貨危機や洪水など幾多の困難を乗り越えてきた。そして、商品、納税、雇用、技術移転などを通じ、タイ社会の発展とともに成長している。

今回協業検討していく内容は、「家畜の糞尿から生まれるバイオガスを活用した水素製造(経済特区での実施を中心に検討)」「バイオマスを活用して製造した水素を活用した配送トラックのFCEV化」「コネクティッド技術を活用した最適配送ルート提案等による物流効率化」だ。配送トラックのFCEV化は、走行距離や積載重量などに応じ、BEVやFCEVなどさまざまなソリューションを提供する。

これらの取り組みが相互に関連することで、エネルギーを「つくる」・「はこぶ」・「つかう」プロセス全体の一気通貫で、カーボンニュートラルの加速に向け今すぐできるCO

削減を進めていくという。

今回の協業検討は、CP社の交通サービス事業を担うTrue Leasing Co., Ltdの参画のもと、進めていく予定だ。くわえて、Commercial Japan Partnership Technologies株式会社のアジアでの取り組みに、日野自動車株式会社も参画し、検討していく。さらには、カーボンニュートラルは全産業・全国民が一体となって取り組むべきものであり、想いを共有する仲間と広く協力していきたいと述べている。

▼関係者のコメント

トヨタ 社長 豊田章男氏のコメント

タイを思い、地球を思う2社が、それぞれの得意分野やアセットを活用し、今すぐできることをしようと合意をいたしました。両社がお国からありがとうと言っていただける一歩を踏み出す、その行動こそが、未来の景色を変えていくことにつながると信じております。

CP社 上級会長 Dhanin Chearavanont氏のコメント

両社トップに共通しているのは、タイという国への愛情や感謝と、タイに恩返ししたいという強い想いです。そのために、タイのカーボンニュートラルに向けた協力をトヨタと一緒に検討するとともに、目的を同じくする様々な仲間をお迎えできることを、うれしく思っております。

(出典:トヨタ Webサイトより)

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