遠慮がちに行われていた山芋スーブ→「宇加地山芋まつり」に名称変更、大にぎわい 優勝は300キロ超え 恩納村宇加地

 【恩納】ここ1、2年、恩納村宇加地区内で遠慮がちに行われてきた山芋スーブが11日、名称を「宇加地山芋まつり」と改めて開催された。村内の58号沿いや会場入り口に横断幕やのぼりを立てて広く村内に知らしめ、3年ぶりの本格開催に、長浜善巳村長はじめ村民や隣接の読谷村からも大勢の人が訪れ、にぎわった。

 主催した宇加地の徳村博文区長は「従来、老人会・成人会・青年会が主体だったが、婦人会・子供会も参加する区民全体の祭りとして第1回宇加地山芋まつりとした」と経緯を語り「18回目の山芋スーブだが、初めて個人で300キロを超える収穫に、いつも引け目を感じていた隣の読谷村に追いついた」と感激の涙ながらに喜びを話した。

 公民館前には各班別に並べられた山芋に重量と出品者名が記され、中央のテント内には優勝から3位まで高く積まれた山芋が展示されていた。

 優勝は330.30キロの友寄良章さん、2位は248.10キロの友寄勝さん、3位は191キロと大物賞25.7キロを獲得した饒波隆盛さん。91歳の友寄良善さんに新設の特別賞が贈られた。参加者のうち、80歳以上6人、75~79歳6人にも高齢者賞、また、婦人会から「素敵なウカジンチュ」として6人が表彰された。

 4回目の優勝で新記録達成の友寄良章さんは「300キロ超えが目標だった。植え付け面積を広げ、肥料も欠かさなったのが勝因」と喜びを話す。特別賞の友寄良善さんは「転んで参加を見送ったが、引退せずに来年頑張る」と元気に話した。

 駐車場側には観葉植物、食べ物、小物などを売る店が並び、採れたての野菜をいっぱいに積んだトラックの全部が100円という安値に、大勢の人たちが群がっていた。

 (小山猛三郎通信員)

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