熊本城の石垣復旧作業公開 新工法検討で15年遅れ

報道各社に公開された熊本城の石垣の復旧作業=19日午前、熊本市

 熊本市は19日、2016年4月の地震で被災した熊本城の石垣の復旧作業を報道各社に公開した。熊本城の完全復旧は当初37年度の予定だったが、石垣の耐震診断指針や新たな工法の検討などに時間がかかることから、市は11月、15年遅れの52年度になる見通しを明らかにしている。

 この日は「飯田丸五階櫓」の石垣の顔となる築石をクレーンで持ち上げて城壁の足場で控える職人らの元に下ろし、石を組み合わせる作業を行っていた。1日に積み直される石は7、8個。石垣の復旧面積は約470平方メートルで、復旧には約1650個もの石が必要という。

 天守閣は21年3月末に修復が完了した。

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