コンフォート争奪戦 ブラントリー再契約合意のアストロズは撤退か

日本時間12月19日、アストロズが自軍からフリーエージェント(FA)となっていたマイケル・ブラントリーと再契約を結ぶことで合意に至ったことが明らかになった。左翼のポジションが空いていたため、FAのマイケル・コンフォートに興味を示していることが報じられていたアストロズだが、これでコンフォート争奪戦からは撤退することになりそうだ。右肩の手術を受け、無所属のまま今季を全休したコンフォートには、レンジャーズ、メッツなど複数の球団が興味を示していることが報じられている。

現在29歳のコンフォートは2015年にメッツでメジャーデビューし、自己最多の33本塁打、92打点を記録した2019年まで毎年本塁打と打点を増やすなど、強打の外野手として活躍。2017年はオールスター・ゲーム選出を果たし、短縮シーズンとなった2020年には打率.322、9本塁打、31打点、OPS.927の好成績を残して「オールMLB」のセカンド・チームに選出された。ところが、シーズン終了後にFAを控え「勝負の年」となった2021年は打率.232、14本塁打、55打点、OPS.729と低迷。クオリファイング・オファーを拒否して市場に出る選択をしたものの、右肩を故障した影響もあり、結局無所属のまま1年を過ごすことになった。

代理人を務めるスコット・ボラスによると、コンフォートは「オプトアウト付きの短期契約」を求めているという。つまり、複数年の契約を保証してもらいつつも、早い段階で好成績を残した場合には、オプトアウトの権利を行使して再びFAとなり、さらなる大型契約を狙いたいということだ。全休明けの選手としてはかなり強気な要求と言えるだろう。

「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者は、レンジャーズ、メッツ、アストロズがコンフォート獲得に興味を示していることを報じていたが、このうちアストロズはブラントリーとの再契約を選択し、コンフォート争奪戦からの撤退が濃厚。「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者によると、マーリンズもコンフォート獲得に興味を示しているようだ。オフシーズンの早い段階ではヤンキースやマリナーズからの関心も報じられていたが、メジャーリーグ公式サイトによると、この2球団が引き続きコンフォート獲得を狙っているかどうかは不明だという。今季を全休したコンフォートをめぐる争奪戦はどんな結末を迎えるのだろうか。

© MLB Advanced Media, LP.