アルファタウリF1の2022年不振は「重量オーバー」が原因とガスリー。対応の遅れも影響

 ピエール・ガスリーは、2022年シーズンにアルファタウリF1が不振に陥った原因はマシンの「重量オーバー」にあると指摘した。

 新レギュレーションの施行により飛躍が期待されたアルファタウリの2022年シーズンは、終わってみれば苦戦の1年となった。ガスリーは2021年の9位から14位にドライバーズランキングの順位を下げ、チームもコンストラクターズランキング6位から9位に転落した。

 英紙『デイリー・ミラー』によると、ガスリーはこのアルファタウリの苦戦の原因は、マシンの大幅な「重量オーバー」にあったと指摘した。

「マシンの核となる部分は素晴らしかったと思うが、シーズンを通して重量オーバーが目立った。そのせいで予選で大きな犠牲を強いられた。それが主な問題だったと思っている」

 さらに『RacingNews365』に引用されたコメントでは、ガスリーは「12〜13キロの重量超過」により、予選では「1周あたりコンマ3秒以上の遅れ」があったと、具体的な数字を出してこの問題について語った。

2022年F1第21戦ブラジルGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ)

 F1マシンの最低重量規定は、2022年シーズンに752kgから795kgへと引き上げられた。18インチタイヤの導入や安全性の強化に対応するためというのがその理由だが、前年比43kg増という大幅な増量にも関わらず、この数字は各チームにとって厳しいものだった。

 テスト時点で795kgを達成できたのはアルファロメオただ1チームのみとされ、結局この規定は開幕前に798kgへと引き上げられた。つまり、重量オーバーに苦しんでいたのはアルファタウリだけではなかった。

 そのため、ガスリーは開発段階での重量超過は根本的なものではないと指摘する。彼によると真の問題は、開幕後に各チームが重量超過への対応を進めるなか、アルファタウリが遅れをとっていたことにあったという。

「どの位置でスタートするかは問題ではなく、必要なのはレースごとにマシンに開発を施すことだ。でも残念ながら、僕たちはそれがうまくいかなかった」

「明らかに、僕らが望んでいたような、そして個人的にこのチームで望んでいたようなパフォーマンスにはほど遠かった」

2022年F1第21戦ブラジルGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ)/ミック・シューマッハー(ハース)

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