日本代表を生んだクラブが開催 情熱!レディースサッカー教室

カタールで開かれたサッカー・ワールドカップに出場した日本代表選手が所属していたサッカークラブが豊島区にあります。そのクラブで行われているのが“女性向けのサッカー教室”です。暮らしと両立しながら教室に通う女性たちのサッカーへの情熱に迫りました。

豊島区の巣鴨にある「三菱養和会」は、今回のワールドカップで日本代表のMFとして出場した調布市出身・相馬勇紀選手が高校時代まで所属していたサッカークラブです。その練習グラウンドに次々と現れたのは、家庭や仕事を持つ女性たちです。前かごが付いた自転車=通称"ママチャリ”に乗ってさっそうとやってきます。

サッカーが好きなのに家事や仕事に追われてなかなか練習できないという女性のためにレディースサッカー教室は12年前から開かれていて、35人を上限に毎週金曜日におよそ1時間半、グラウンドを開放しています。三菱養和サッカースクールの堀田真人コーチは「昼間の時間帯にサッカーをしたいという要望が多かったので始めた。主婦業や仕事をしてから来る人が多い」といいます。参加者は「励まし合い、声をかけながら、1つの目標のために突き進み仲間と共有できることがサッカーの魅力の一つ」と話し、参加者の中には"主婦とサッカーの二刀流”のため「家事を終わらせて急いで来たが、ちょっと遅刻してしまった」と話しつつ、元気に汗を流す人の姿も見られました。

今年最後の練習となったこの日のメインイベントはコーチたちとのミニゲームです。忙しい中でも時間を捻出して続けてきた練習の成果を発揮する時がやってきました。ハンディとして「コーチチーム10人」に対し、レディースチームはなんと30人の選手たちがゲームに参加します。使うボールは2個、ピッチも通常の半分の広さ、前半・後半10分ずつという変則ルールで行われました。コーチの中にはA級ライセンスを持つ人もいる強敵相手ですが、レディースチームは果敢にシュートの嵐を浴びせます。参加者は「ここのいいところは、上手な人も初心者もみんな一緒にボールを蹴って楽しめるところ」「何か1つでも自信を持ってうまくできたと言えるプレーがあると、さらに楽しくなる」と話します。サッカー少女に戻って夢中でボールを追った20分間はあっという間に過ぎ去りました。ゲームはコーチチームが8対7で勝ち、レディースチームは惜しくも1点差で敗れましたが、全員が終始笑顔でプレーしていました。

好きな競技を全力で楽しむというスポーツの原点を体現するレディースチームに今年最後の練習を終えた思いを聞いてみると、全員で「ブラボー!」という明るい声が返ってきました。

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