令和4年11月に水島公民館の秋講座として、「ノスタルジー 水島まち歩き編」が開催されました。
筆者も参加し、社会人や高校生・中学生とともに、3日間にわたる講話や水島まち歩き、グループワークを受講。
学習を通して、水島に残る昭和の町なみや魅力ある人などについて、新たに気がつくことができました。
3日間の講座の内容についてや、2日目の「水島まち歩き」は写真を中心に紹介します。
秋講座「ノスタルジー 水島まち歩き編」とは?
「ノスタルジー 水島まち歩き編」は令和4年11月に開催されました。
1日目「講話」
「講話」では、水島にある食・医療・人材などの資源の話から、干拓などの水島の歴史、水島臨海鉄道や商店街の誕生、講師の古川さんが感じる水島の長所や新しい試み、明るい兆しなどの話がありました。
水島の明るい兆しなどは次のとおり。
- 公園が多い。※防火対策の一環でもあり、古くは各公園に井戸もあったとのこと。
- 昭和レトロを感じる。たとえば、カフェ、夜のスナック街など。
- 感性の鋭い若者の移住が始まりお店が増えている。※「エスプレッソをひとつ」「新しいジム」「ブティック」など。
- 裏通りには、名古屋の雰囲気が残っている。※水島に旧水島重工ができたときに、多くの社員が名古屋の工場から転勤してきた名残とのこと。
- 人がやさしい。元気に活躍する人・組織が増えており、緩やかな連携がみられる。
▼水島臨海鉄道の栄駅周辺などを歩いてみても、多くの公園があることに驚きです。
1区画に1箇所の公園や場所によっては、道路を挟んで対面に整備されています。
▼商店街で見つけたシャッターに描かれた郵便受け。ノスタルジーを感じます。
2日目「ミズシマまち歩き」
2日目は講師と参加者が3班にわかれ、商店街を中心にまち歩き。
自由にまち歩きをするなかで、班毎に3~4箇所のお店などにも立ち寄り、インタビューもしていきます。
簡単な地図と水島まち歩き記録用紙(簡単なインタビュー項目)も配布されました。
準備万端です。
筆者はC班。
講師の田辺さんと一緒に高橋カメラなどの4店舗に加え、「みずしま資料交流館 あさがおギャラリー」にも訪問します。
それでは、「ミズシマまち歩き」に出かけましょう!
配布されたカメラで撮影をしながら、班毎に地図を片手にゆっくりと話をしながら歩きます。
ここからは、C班でインタビューしたお店などを中心に紹介します!
高橋カメラ(たかはしカメラ)
▼右手の赤い看板の見えるビルが「高橋カメラ」。筆者は、周辺に残るアーケードも昭和の面影を感じます。
▼店主の高橋さんによる「出張機材」についての説明です。
この出張機材は折りたたむことができ、車でも運べる撮影スタジオ。
外に運び組立てて撮影することができます。
筆者は、この発想と実行力に感動。
コロナ前には、全国から注文があったとのことです。
嶋屋製菓 栄堂(しまやせいか さかえどう)
▼臨海鉄道栄駅の近くにある栄堂。
▼お店のかたに、人気商品(藤の花最中)を手に説明してもらいます。
筆者も後ほどお土産に購入。
ほどよい甘さの「あん」に魅かれ、残したかった想いが伝わります。
▼新たに開発されたくるまやロケットの最中なども面白いですね。水島を感じます。
また、筆者は下の段に飾られている木の型にも注目。
弥生堂のときに利用していたお菓子の型だそうです。
見事な彫りに目を奪われます。
西洋乞食(せいようこじき)
▼レンガ造りの外観が目印。1階に駐車場があり、左手の階段から2階のお店に入ります。
▼忙しいなか、私たちのインタビューに対応してくれた女将さん。筆者は、この1枚にも昭和を感じます。
▼暗がりの雰囲気のあるお店の中で、所狭しと並ぶ多くの骨董品を眺めながら、ゆっくりとした時間を過ごせます。
軽食喫茶 ベニバラ
▼昭和の軽食喫茶を思い出させてくれるベニバラの看板
▼焼きそばやぜんざいも美味しそうですが、ぜひモーリングやランチを食べてみたいですね。
みずしま資料交流館 あさがおギャラリー
▼みずしま財団研究員の塩飽(しわく)さんが、航空写真が印刷されたタペストリーを使用し、倉敷や水島について説明してくれました。
▼壁一面に整理された貴重な資料の数々。この本棚も、近隣の高校生にも手伝ってもらいながら完成したとのことです。
3日目「グループワーク」
各班ごとに、まち歩きのインタビューなどの成果について整理したうえで発表です。
当日、急に発表することが決まったにも関わらず、一緒に歩きインタビューしてくれた中学生がしっかりと発表してくれました。
筆者が昭和として感じる水島のまち並みを、2022年現在の中学生はどのように感じているのかに興味がありました。
・「これからの水島」については、中学生から「<strong>SNSなどによる発信力。バズる</strong>ことが必要ではないか」とのこと。※現在の若者らしいまっすぐな意見を聞け新鮮です。
古川さんの総括により、3日にわたる講座が終了しました。
おわりに
筆者は3日間、参加者のかたがたと一緒に「水島まち歩き」だけでも楽しめればと思い参加。
参加してみるとまち歩き以外にも、講座やインタビュー、グループワークなど想像以上に盛りだくさんの講座でした。
普段、話をすることが少ない高校生や中学生、社会人と一緒になり「みずしま」について、学び、歩き、話せる講座はとても貴重です。
また、中学生による「発信力が必要では?」とする意見があり、講師の田辺さんによる「私たちは、バズらない地域づくりを進めている」との言葉にも、大事なメッセージが込められていると感じます。
この記事を通じて、「この講座に参加してみたい」、「週末、水島のお店に行ってみようかな?」、「このお店に行ってみよう!」などのきっかけになればうれしいです。