箱根・大涌谷で火山ガス濃度上昇 園地内の観光客約460人が一時、屋内退避

大涌谷(資料写真)

 神奈川県箱根町は20日午前11時10分ごろ、箱根山の大涌谷園地で火山ガス濃度が上昇したとして、園地内の観光客約460人を屋内退避させた。濃度が下がった同日正午過ぎに屋内退避を解除した。体調不良者は確認されていない。

 町総務防災課によると、園内は同日午前9時に通常通り開園。同11時10分ごろ、園地内の駐車場に設置された自動計測装置で、硫化水素が屋内退避の基準値(10ppm)を超える14.4ppmを計測したため、屋内退避の誘導を開始した。1分後にピークの16.8ppmを記録したが、同35分には4.3ppmに低下。午後0時5分に0.7ppmに低下したことを確認し、屋内退避を解除した。

 同園地を巡っては、11月1日と8日にもガス濃度の上昇による屋内退避を実施している。町は「今月16日までに計測機器の点検を完了させており、駐車場以外でも濃度の上昇を確認していることから、自然現象の影響と考えている」としている。

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