(詳報)阿久根で12例目の鳥インフル疑い 肉用鶏3.7万羽飼育、11例目の農場から3キロ圏内

【資料写真】11例目が発生した養鶏場で殺処分のため鶏を捕まえる作業員=阿久根市(県畜産課提供)

 鹿児島県は20日、阿久根市脇本の養鶏場(肉用鶏3万7000羽)で鳥インフルエンザの疑い例が確認されたと発表した。遺伝子検査で陽性となれば、県内の養鶏場では今季12例目。疑い例が出た農場は、同市で18日に発生した11例目の農場から半径3キロ内にある。

 20日正午に系列農協を通じて北薩家畜保健衛生所に「鶏がまとまって死んでいる」と通報があり、簡易検査した13羽全てでA型インフルエンザ陽性を確認した。遺伝子検査の結果は21日中に判明する。

 遺伝子型から高病原性の疑いが確認されれば、飼われている鶏は全て殺処分され、半径3キロ内が鶏や卵などが持ち出せなくなる移動制限区域、半径3~10キロは域外出荷が規制される搬出制限区域となる。

 今季北薩地域で発生した1~9例目と11例目を含め、移動制限区域には36農場(115万3000羽)、搬出制限区域には58農場(304万7000羽)が含まれる見通し。

 19日に始まった11例目の殺処分は20日午後4時現在、対象の57%に当たる4万羽の処理が終わった。

12例目の鳥インフル疑いが発生した養鶏場の場所を地図で確認

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