神奈川県教委、募集停止見直さず 横浜翠嵐高など定時制6校 教育長「学ぶ機会を保障」

県立横浜翠嵐高校=横浜市神奈川区

 外国につながる生徒の支援に定評がある神奈川県立横浜翠嵐(横浜市神奈川区)など県立夜間定時制高校6校の募集停止計画を巡り、県教育委員会は20日の定例会で、計画の再考を求めて県弁護士会から提出された声明について協議した。県教委は妥当な計画として見直しには応じず、計画通り進める方針を示した。

 計画では、入学者が定員の3割にとどまっている県立夜間定時制18校の適正配置として6校の募集を2026年度に停止。翠嵐の取り組みについては、神奈川工業高校夜間定時制(同区)に同年度に新設する普通科で引き継ぐとしている。

 募集停止校が県立夜間定時制の3割に上るのは「学ぶ機会が制限されることになりかねない」と危ぐする県弁護士会に対し、花田忠雄教育長は「必要な定員枠の確保や地域バランス、通学利便性を配慮して計画を決めており、学ぶ機会を保障している」と強調。波紋が広がっている翠嵐については「神奈川工はじめ他校にもその取り組みを伝承し、県立高校全体の底上げにつなげたい」と述べた。

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