メバチマグロの特別給食に子どもたち歓喜 地元・三崎漁港で水揚げ

特別給食のマグロカツを食べる児童ら=三浦市立南下浦小学校

 神奈川県三浦市南下浦地区の小中学校5校で20日、地元の三崎漁港で水揚げされたマグロを使った特別給食が提供された。市立南下浦小学校(南下浦町菊名、93人)では吉田英男市長らも試食し、工夫を凝らした味付けに感心していた。

 市は新型コロナウイルス禍の地域経済対策として、2022年度一般会計補正予算に地元食材を使った特別給食を提供するための補助金約200万円を計上。児童・生徒1人当たり千円を使い、2回実施する。

 1回目のこの日は「まぐろの日」と題し、メバチマグロのそぼろ丼とカツ、かき卵汁、飲み物が出された。既に三崎、初声両地区の小中学校は16日に実施済みで、通常の給食費の2.5倍に当たる約600円かかった。担当した管理栄養士によると、そぼろ丼は添加物を入れず、食べやすいようにミンチ状に加工した。

 メバチマグロは価格的に通常の給食では出せないだけに、子どもたちも大喜び。6年生の髙梨琥朱さん(12)は「マグロのカツがカリカリしておいしかった」と完食していた。

 市は物価高騰による保護者の負担を減らすため、10月から来年3月までの半年間、市立小中学校の給食費を無料化している。吉田市長は「来年4月からは給食費の値上げを考えないといけないが、保護者の負担増とならないよう検討したい」と話した。

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