ミニトマト栽培失敗で三セク経営難、町長の1月分給料全額カット 福井県高浜町、副町長は50%減額

福井県高浜町役場

 経営難に陥っている福井県高浜町の第三セクター「いきいきタウン高浜」を巡り、同社の社長を務める野瀬豊町長は12月20日、町政混乱を招いたとして、自らの1月分の給料を全額、西嶋久勝副町長を同50%減額する条例改正案を町議会本会議に提案した。町議会は賛成多数で可決した。

 本会議で、同社借入金の町への付け替えや必要資金の融資などを盛り込んだ本年度一般会計12月補正予算案が可決された後、野瀬町長が条例改正案を提案。「町政の混乱を招き、責任を痛感している。町民や議会の皆さまに深くおわび申し上げたい」と提案理由を説明した。

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 議長と欠席者を除く12人で採決し、賛成8、反対4で可決した。野瀬町長は月額85万円全額を減給、西嶋副町長は同67万円が33万5千円となる。

 いきいきタウン高浜を巡っては、ミニトマト栽培の失敗などから経営難となり、町が来秋に事業運営を民間委託することを公表。12月補正予算案に同社借入金の付け替えなど1億1500万円、同社が使用している農業用地の買い上げに1億8630万円を計上した。

 この日の本会議で、町民への説明不足などを理由に、児玉千明議員が補正予算案の再提出を求める組み替え動議、同社関連予算の減額を求める修正動議を提出したが、いずれも否決された。

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