ラグビー 「NTT ジャパンラグビーリーグワン 2022-23」開幕 横浜キヤノンイーグルス 永友洋司GMにインタビュー 【大分県】

先週末に開幕した国内最高峰のジャパンラグビーリーグワン。

昨季6位の横浜キヤノンイーグルスは、沢木敬介監督が3年目の指揮を取り、期待の新戦力を迎えて雪辱を期す。セカンドホストエリア(第2本拠地)と位置づけている大分での試合を前に永友洋司GMに、今季の目標、見どころ、大分で試合をする意義など聞いた。

―2年目のシーズンが開幕しました。今季に懸ける思いを聞かせてください

昨季は届きそうで届かなかった、上位4チームによるプレーオフトーナメントを逃した悔しさがあります。チーム編成する立場としては、何が足りず、どこを伸ばすのかなど、多方面から分析し、まずはプレーオフトーナメントに進出するチームをつくってきました。昨季のようにリーグ最終節までもつれるのではなく、残り2節ぐらいでトップ4を確保し、一発勝負のトーナメントでも勝ち上がれるように、リーグ戦とトーナメントの二つを考えてピークにもっていきたいです。

―今季のチームの特徴を教えてください

沢木監督がチームを率いて3年目。目指した「ボールを保持しながらゲームを進めるラグビー」の完成に近づいています。トライを奪いにいくバックスは決定力ある選手がそろっており、その中でも今年加入した背番号9スクラムハーフの南アフリカ代表ファフ・デクラークは注目です。2019年のワールドカップ優勝したメンバーで、間違いなく世界で1、2番の選手です。スクラムハーフはボールを触る数が一番多く、そこにデクラークがいることでうまく試合を組み立てることができるはずです。この選手を見るだけでも価値があります。

大分開催の見どころを語る永友洋司GM

―大分で開催するクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦(12月25日・昭和電工ドーム大分)の見どころは?

ラグビーは多様性のスポーツ。それぞれのポジションに役割があります。デクラークは素晴らしい選手ですが、そこにボールを出せなければ意味がない。そこでカギとなるのがフォワードの選手たちです。その中でも特に注目してほしい選手は、スクラムの最前列にいる背番号1、2、3番をつけたフロントローと呼ばれる選手たち。目立つポジションではなく、ボールを触る回数も少ないですが、スクラムハーフやスタンドオフにボールをつなげるために、ひたすら最前列で体を張り続けます。この選手たちの動きにも注目してほしい。スクラムハーフがボールに触れる回数が多ければ、超攻撃的なゲーム展開になっているはずです。

―今季はセカンドホストエリアとなる大分で3試合開催されますが、その意義とは?

大分を中心に、九州のラグビー人気を沸騰させたいと考えています。ジャパンラグビーリーグワンでディビジョン1のチームは九州には我々しかいない。ラグビーに興味を持った子どもたちに夢を与えたいと、大きな責任を感じています。試合数を増やし、トップレベルのラグビーを見る機会を増やしたいです。そして、九州の高校は福岡や長崎が全国トップレベルにあり、大分もそれに次ぐレベルにあります。これからは九州出身の選手、大分出身の選手はキヤノンにとって欠かせない存在となることは間違いない。将来横浜キヤノンイーグルスの仲間になってほしいと思います。

プレーオフトーナメント進出を目指す横浜キヤノンイーグルス

(柚野真也)

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