ドローンやスマートグラスを駆使…最新技術で農業を支援 調布市の農園で実験中

担い手の減少や高齢化が進む農業を最新技術で支えようと、調布市でAI=人工知能やドローンの技術を駆使した新たな農園の実証実験の成果が発表されました。ロボットやドローンを使って、遠隔で苗の様子を確認することもできるということです。

東京都と通信大手のNTT東日本が実証実験に取り組む調布市で公開された農園では、ビニールハウス内をドローンが飛び回っています。農業の未経験者でも効率的に栽培を行うための共同研究は2020年から進められていて、この日はその成果が発表されました。

最新のAI技術と、より速く遅れの少ない通信ができる「ローカル5G」の技術を活用し、自動運転で飛行するドローンが高画質で作物の育ち具合いを伝えてくれます。これにより、実際に農園に行かなくても苗の異常などを見つけられるようになり、農家の負担を大幅に減らせるということです。さらに、カメラやセンサーなどが搭載されたスマートグラスを通して農家と指導者が映像でつながり、遠隔でアドバイスが受けられます。農園まで指導者が行く必要がなくなるため、より多くの農家の指導に当たることができ、担い手の育成にも期待が寄せられます。NTTアグリテクノロジーの酒井大雅社長は「農業の担い手を支援するのに必要な技術を持つ指導員に、どう活躍してもらえるかというところが大きな肝になってくる。技術伝承にも直結してくるのがこの取り組み」と話しています。

© TOKYO MX