長崎県立大×松浦鉄道 沿線の旅、動画で魅力PR 「デジタル1日乗車券」販売促進へ

MR佐々駅で下車しプロモーション動画撮影に張り切る笠原さん(右)、井手さん=北松佐々町

 松浦鉄道(MR、長崎県佐世保市)のデジタル1日乗車券の販売促進に向け、県立大佐世保校の学生が沿線を旅しながらプロモーション動画の撮影に取り組んでいる。学生目線でとらえた風景や隠れたグルメ情報など地域の魅力を盛り込み、本年度中に交流サイト(SNS)などで発信する。
 同乗車券はスマートフォン対応のデジタルチケットとして4月から発売。動画はMRの沿線自治体2県4市2町でつくる松浦鉄道自治体連絡協議会の本年度補助事業としてMRが制作する。MR側の「若い人の感性で旅、観光を企画してほしい」という意向と、大学側の「企業とコラボした地域貢献」というお互いのニーズが一致した。

MR佐々駅近くの「市丸農園 いちご研究所」でソフトクリームを買い求める=北松佐々町

 大学生有志で組織する学生広報スタッフが、自らも出演しながら協力。12人が2人組の6チームに分かれて、六つの沿線市町の駅を、デジタル1日乗車券を利用して訪問している。
 11月から撮影開始。地域創造学部3年の笠原早詠(さえ)さん(21)、同2年の井手祥子さん(20)は「大学駅」で乗車し「佐々駅」で下車。イチゴのスイーツで人気の「市丸農園 いちご研究室」に立ち寄り、シロウオ漁で有名な佐々川の風景などを楽しみながら撮影に励んだ。
 2人は「車窓からの風景がのどか。MRに乗って感じる魅力がある。学生のカラーを生かした動画で、地域を盛り上げたい。デジタル1日乗車券を使って、みんなが気軽に旅をしたくなるように仕上がればうれしい」と話している。
 同乗車券は大人2500円、小学生以下500円。ジョルダン、トヨタ「my route」、ゼンリン「STLOCAL」の3事業者の専用アプリから、スマートフォンで購入できる(MRホームページで購入方法を紹介)。動画は各事業者とMR、県立大、各自治体のSNS、ホームページから発信される。


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