エンゼルスがドルーリーと2年1700万ドルで合意 強打を誇る便利屋

日本時間12月21日、エンゼルスがパドレスからフリーエージェント(FA)となっていた強打のユーティリティ・プレーヤー、ブランドン・ドルーリーと2年1700万ドルで契約合意に至ったことが明らかになった。今オフのエンゼルスはトレードでハンター・レンフローとジオ・ウルシェラを獲得し、打線の強化に成功していたが、FAでの野手補強はドルーリーが初めてとなる。内外野の様々なポジションをこなせるドルーリーの獲得により、課題の1つだった選手層はさらに厚みを増すことになった。

現在30歳のドルーリーは今季メジャー8年目にして自己最高の成績をマーク。レッズとパドレスで豪栄138試合に出場し、打率.263、28本塁打、87打点、2盗塁、OPS.812を記録し、ユーティリティ部門でシルバースラッガー賞を受賞した。メジャー8年間で規定打席到達は今季の1度だけ、20本塁打以上や80打点以上のシーズンも今季だけと実績には欠けるものの、シルバースラッガー賞を受賞するほどの活躍を見せた選手を年平均850万ドルの2年契約で獲得できたのは、エンゼルスにとって非常に理想的な補強であると言える。

ドルーリーは今季、三塁手として58試合、DHとして26試合、一塁手として24試合、二塁手として23試合にスタメン出場。このほか、遊撃手として4イニング、右翼手として1イニングだけ出場した。過去には左翼手として64試合にスタメン出場した経験もあり、内外野7ポジションのうち中堅を除く6ポジションを守ることができるユーティリティ・プレーヤーである。

エンゼルスでの起用法は不透明だが、左打ちのジャレッド・ウォルシュとのプラトーンで「対左腕用の一塁手」として起用されるのは確実。アンソニー・レンドンが休養や故障でスタメンを外れた際には、本職である三塁のポジションに入ることになるだろう。もちろん、打撃優先のスタメンを組む際には、二塁手や遊撃手として起用することもできる。複数のポジションを守れるウルシェラとドルーリーの加入により、エンゼルスの野手陣の層は一気に厚みを増した印象だ。

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