その悲劇は紙や木で作られた街を襲った── 10万人を超える犠牲者を出した東京大空襲の生存者の最後の言葉を、オーストラリア人のドキュメンタリー映画監督がいま語り継ぐ。ドキュメンタリー映画『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』が2023年2月25日(土)にシアター・イメージフォーラムにて公開

エイドリアン・フランシス監督のドキュメンタリー映画『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』が2023年2月25日(土)にシアター・イメージフォーラムにて公開されることが決定した。 1945年3月10日午前0時過ぎ、アメリカ軍の爆撃機が東京を襲撃し、木造の家屋や多くの紙材が密集していた街に火の粉を浴びせた。10万人以上の死者を出し、東京の4分の1が焼失した史上最大の空襲だった。 戦争や空襲の記憶が失われつつある今、未曾有の悲劇の体験を後世に残そうとする3人の生存者に肉薄する。監督は東京を拠点にするオーストラリア人映画監督エイドリアン・フランシス。本作が長編ドキュメンタリー・デビュー作となる。この悲劇で私たちは何を記憶し、なぜ忘れようとしているのか。現在開催中の東京ドキュメンタリー映画祭2022の2回の上映は満席完売で大きな反響を呼び、観客賞を受賞した話題作だ。 日本人が忘れかけている東京大空襲の悲劇。悲劇を生き延びた生存者たちの記憶と証言を、ひとりのオーストラリア人映画監督が見つめる 1945年3月10日午前0時過ぎ、アメリカ軍の爆撃機が東京を襲撃し、木造の家屋や多くの紙材が密集していた街に火の粉を浴びせた。日の出までに10万人以上の死者を出し、東京の4分の1が焼失した史上最大の空襲だった。この凄まじい記憶が今もなお生存者の脳裏に焼きついている。戦争や空襲の記憶が失われつつある今、未曾有の悲劇の体験を後世に残そうとする生存者たちに肉薄する。 本作は東京を拠点にするオーストラリア人映画監督エイドリアン・フランシスの長編ドキュメンタリー・デビュー作。この悲劇で私たちは何を記憶し、なぜ忘れようとしているのか。ロシアによるウクライナ侵攻から1年。戦争の影がしのび込んでくる今、生存者の体験と未来への思いを見つめる。

エイドリアン・フランシス監督コメント

東京大空襲を知ったとき、私は東京に住んで数年が経っていました。その事実にショックを受けたのを覚えています。しかし、歴史上最も破壊的な空襲の記憶が忘れ去られようとしていることが不思議に思えました。この街には、その時何が起こったのかという痕跡がほとんどなかったので、その理由を知りたいと思いました。生き残った人たちは、話したくないかもしれないとも考えましたが、そうではないことがすぐにわかりました。

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