来年のG7広島サミットを前に、旅客船の事故を想定した救助訓練を5つの機関が合同で実施しました。
21日の訓練には、第6管区海上保安本部・広島海上保安部・広島市南消防署・アクアネット広島・広島県水難救済会の5つの機関が参加。客20人が乗った旅客船が漂流物に衝突し、船の中で多くのけが人が出たという想定で実施されました。
乗務員役
「胴体の後ろに通していただいて、おなかの前でしっかり縛ってください」
乗務員は、乗客に指示に従うよう呼びかけ、救命胴衣を着用させます。ところが…。
乗客役
「わし泳いでいけるけえ、いくけえ」
誘導を待ちきれず、自ら避難をしようと海に飛び込む人も出てきます。
このほか、子どもを連れ、けがをしている親や、頭から血を流している人など、乗客の状態に応じて適切な対応をとっていきます。
このような非常時には巡視艇や消防船・救助艇などが合同で避難の誘導や負傷者の救護にあたるということです。
広島海上保安部 桐谷健士 警備救難課長
「海の事故というのは1分1秒を争うことが多いので、官民連携した訓練をすることは今後の事案対応に大きく寄与できるものと思う」
広島海上保安部は、サミットまでにこうした訓練を重ねていきたいとしています。