鹿児島県は21日、県内の養鶏場で続発している高病原性鳥インフルエンザのうち、気密性の高い閉鎖鶏舎で死んだ鶏は全て鶏舎中央部に集中していたと明らかにした。中央部は空気の流れが悪く、熱がこもりやすいことから「換気や消毒を強化する必要性がうかがわれる」として、農家に注意を呼び掛けている。
塩田康一知事が同日、国の疫学調査に同行した県職員からの報告として報道陣に述べた。
閉鎖鶏舎は温度や水などの管理がしやすいため、全国的に導入する農家が増えている。県畜産課によると、閉鎖鶏舎での鳥インフルエンザ発生は今季、12例中7例に上る。開放型の鶏舎では、死んだ鶏の場所に特徴的な傾向は確認されていないという。
塩田知事は出水市野田の殺処分埋却地から液体が漏出した問題にも触れ、改めて埋め替えを含めた対応を急ぐ考えを示した。県は同日、液体が流れ込んだため池に消臭資材を投入し、浄化作業に取りかかった。