契約書や説明書…書類はどう整理すべき?仕事納め前にやっておきたいデスク周りの整理ポイント

皆さんはこの1年間、集中して「テレワーク」行えましたか?

出勤機会も増えつつある今、「自宅デスクが、ほぼ物置き状態になっている……」という方も、少なくないのではと思います。デスク周りを片付ける効果は絶大。スッキリとした「ゼロ」の状態を作ることで、新年の仕事・勉強へのモチベーションも大いに高まるはずです。

今回は、デスク周りの整理について解説します。


書類を分類するための軸

現状を把握するために、まずは1枚、スマホでデスクの周りの写真を撮ってみましょう。

(C)丹野雄二

デスクの上に、しばらく手にとっていない本や書類が、ズラッと並んでいませんか? ペン立てにギュウギュウに文房具が押し込まれていませんか? デスクの面積のうち、半分以上がモノに覆われている方は要注意。作業効率が不要なモノによって低下しています。

デスクの上は基本モノをゼロとし、デスクの周りには「今週の作業で使うモノ」のみを置くのが鉄則です。頻繁に使うモノに定位置を与えたら、使用頻度の低いガジェットや書類は、箱に詰めて押し入れに入れるなど、デスク以外の場所で保管しましょう。

さて、デスク周りの片付けを進めるにあたり、最も難易度が高いのが「書類」。年末、時間のあるタイミングにまとめて仕分けていきましょう。分類の軸として、まず「現物である必要性があるか」という視点で分けると進めやすいです。

(1)取り扱い説明書やパンフレットなど、紙の現物がなくてもOKなモノ
(2)契約書・証明書・役所への届け出書類など、紙の現物がないとNGなモノ

紙の現物がなくても支障がないモノは、思い出のお手紙などをのぞいて、どんどん手放していきましょう。

家具・家電の取り扱い説明書や店舗のチラシなど、インターネット上に同じ情報が載っているものは迷わず処分します。保証書やクーポン券がついているものは、必要箇所だけハサミで切り取るとカサを減らせます。学校のお便りや料理教室のテキストなど、インターネット上に同じ情報が載っていないものは、スキャンして、本体は処分しましょう。

セミナー資料などページ数が多いものは、家庭用スキャナーなどを使い、一気にデータにします。1-2ページ程度のものであれば、Adobe Scanなど無料のスマホアプリをダウンロードして、写真を撮る要領でデータ化するのが便利です。大量で手に負えない場合はスキャン代行サービスもありますよ。

紙のまま残す書類の保管方法

紙の現物を残すモノは、更に2分類して、保管方法を区別しましょう。

(1)処理の予定があるモノ(役所に提出する書類、入学志願書など)
(2)保管義務があるモノ(登記、契約書など)

明確な処理の期日がある書類は「いつ処理するか」の期日ごとに、透明のクリアファイルに入れます。書類の内容が混ざっても良いので、「いつやるか」を軸に分けると処理漏れを防げます。処理日をラベルシールに貼っておき、カレンダーのリマインダー機能やタスク管理ツールにセットしておきましょう。

ちなみに、やりかけの書類を忘れないように出しっぱなしにする方も多くみかけますが、リマインド効果は意外と低いです。書類が目に入る度に「あぁ、やらなきゃ……」と罪悪感が襲ってくるだけで、肝心のやるべきときにはすっかり見慣れて存在を忘れたりしてしまいます。思い出すべきときに思い出せば良いので、自分の視覚ではなくスマホ・PCに頼りましょう。

領収書やレシートなど細かなものは、ファスナー付きのビニール袋に入れましょう。交通費精算や、家計簿を付けている方は、レシートを袋に溜めておいて、時間がある時に一気に記録して処分すると、「レシートが常に出しっ放し」の状態を防げて便利です。

重要書類をはじめ、数年後まで保管が必要な書類は、1冊のクリアブックに項目別に入れておきます。マンションの賃貸契約・住民票・資格証明書・年金手帳・各種保証書などが対象になります。使用頻度がとにかく少ないものばかりなので、細かな分類は必要ありません。保証書は保証期限ごとに1つのページに入れ、期限が切れたら、一気に捨てるようにしましょう。

ちなみに、お手紙や日記帳など、思い出として残したいモノは、「書類」という分類から外し、ぬいぐるみやお子様の工作と同じ「思い出」のカテゴリに所属させ保管場所を分けましょう。「自分が頑張ってきた証」だと、仕事のノートやセミナーテキストをすべて残しておく方がいますが、現物であることの意義を考え改めて考えてみてください。

手に取り温もりや愛情が感じられ、頻繁に手にとって眺めたいものであればモノとして残せば良いですが、「捨ててしまうのが怖い」というコンプレックスからの所有であれば、データに形を変えて部屋のスペースを空けた方が健全です。

まとめると、こんな感じです。

書類は全てデスク周りに片付けようとせず、近々で処理するもの以外は押し入れ等に保管するのが良いでしょう。

書類が片付いたら、次はガジェット類、文房具、小物……と、カテゴリごとに仕分けを続けていきます。どのカテゴリでも共通して「使用頻度で厳密に分ける」という点がデスク整理のポイントです。


もう少しで仕事納めという方や、冬休みになるという学生の方も多いと思います。今年のうちに、不必要なモノに囲まれたデスクを整備し、新年の仕事や勉強のスタートダッシュに備えていきましょう。

(C)丹野雄二

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