新型護衛艦「あがの」進水 三菱長崎造船所 「もがみ」型6番艦

進水を祝う護衛艦あがの=長崎市、三菱重工業長崎造船所長崎工場

 海上自衛隊の新型多機能フリゲート艦(FFM)の命名・進水式が21日、長崎市飽の浦町の三菱重工業長崎造船所長崎工場であり、「あがの」と名付けられた。同造船所で建造され、4月に就役した「もがみ」型の6番艦。今後、各種装備を取り付ける艤装(ぎそう)工程などを経て、2023年度中に引き渡される。
 防衛省の中期防衛力整備計画では、23年度まで毎年2隻ずつ計10隻の建造を予定。長崎造船所では、このうち6隻を受注。あがのは、もがみと今月佐世保に配備された3番艦「のしろ」、昨年12月、今年6月にそれぞれ進水した4番艦「みくま」、5番艦「やはぎ」に続く5隻目。7番艦は現在、建造中。
 あがのは、福島県を源流に新潟県から日本海に注ぐ阿賀野川に由来。全長133メートル、幅16.3メートル、基準排水量3900トンで乗員は約90人。平時の警戒監視対応、有事の対潜水艦戦、対空戦、対水上戦に加え、従来は掃海艦艇が担っていた機雷の掃討・敷設機能も備える。機能の集約により、従来護衛艦よりもコンパクト化と省人化を実現。建造費は、やはぎと合わせて約943億円。
 式には関係者約85人が出席。防衛省の井野俊郎防衛副大臣が艦艇の名前を読み上げ、綱を切断。風船や紙テープ、花火で進水を祝った。


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