菅義偉前首相、増税は「唐突」「行革してから説明を」 テレビ番組で本音

左から菅義偉前首相、岸田文雄首相(資料写真)

 菅義偉前首相(衆院神奈川2区)は21日の報道番組「BS11リベラルタイム」に出演し、防衛費増額のための増税方針を巡る世論の反発や自民党内の対立にふれ「国民の理解を求めるなら行革とか対応してから『これだけ足りないんです』と説明すべきだ」と提案。「丁寧に説明を尽くす」と繰り返す岸田文雄首相の姿勢に注文を付けた。

 菅氏は「安全保障の財源を工面することは政治の責任」とした上で、政府が掲げた増税構想について「唐突だ」と指摘。財源確保策の一環として行革の推進を求めた上で「国民にそうした過程を見せないといけない」とくぎを刺した。

 その一方で「ロシアのウクライナ侵攻で安全保障に対する局面が大きく変わった」などとして対応を急ぐ岸田首相に一定の理解も示し、「安倍(晋三)元総理が平和安全法制を通したからこそ安全保障の揺るぎない骨格がある」と元首相の功績を強調した。

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