メッツがマッキャンをオリオールズへ放出 800万ドルの削減に成功

日本時間12月22日、メッツはジェームス・マッキャンをオリオールズへ放出するトレードが成立したことを発表した。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者によると、メッツはオリオールズから後日指名選手1名を獲得。ただし、名の知れたプロスペクト(若手有望株)にはならない見込みだという。マッキャンは2年2400万ドル分の契約が残っているが、このうち1900万ドルはメッツが負担。よって、オリオールズは2年500万ドルというリーズナブルな価格で実績のある控え捕手を確保できたことになる。

現在32歳のマッキャンは、タイガースとホワイトソックスで正捕手として活躍し、打率.273、18本塁打、OPS.788をマークした2019年にはオールスター・ゲーム選出を果たした。2020年オフにFAとなり、4年4060万ドルでメッツに加入したが、移籍1年目は自己最多の121試合に出場したものの、打率.232、10本塁打、OPS.643と低迷。今季は2度の故障者リスト入りがあって61試合で打率.195、3本塁打、OPS.539とさらに成績を落とし、今オフのオマー・ナルバエスの加入により、3番手捕手へと格下げされていた。

構想外となっていたマッキャンを放出したいメッツと、若き正捕手アドリー・ラッチマンをサポートする控え捕手を欲していたオリオールズの利害が一致し、今回のトレードが成立。オリオールズのマーク・エライアスGMによると、マッキャンには2番手捕手として、一塁やDHでの出場も含め、80試合前後のプレー機会を与える予定だという。

メッツはマッキャン放出により、2年2400万ドル分の残り契約のうち、オリオールズに負担してもらう500万ドル分の削減に成功。ただし、メッツは多額のぜいたく税を支払うチームであり、この500万ドルを削減できたことにより、ぜいたく税も含めると800万ドルの削減になるという。マッキャン放出で浮いた資金を使い、リアム・ヘンドリックス(ホワイトソックス)のトレードなど、さらなる補強に動く可能性もありそうだ。

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