眞木蔵人が寺の住職に 佐藤浩市と寛一郎は2度目の親子共演 「せかいのおきく」キャスト

2023年4月28日より劇場公開される、黒木華、寛一郎、池松壮亮が出演し、阪本順治が脚本・監督を務める映画「せかいのおきく」のキャストが追加発表された。眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司が出演する。

「亡国のイージス」「冬薔薇(ふゆそうび)」など多くの阪本監督に作品に出演してきた眞木蔵人が演じるのは、主人公のおきくが文字を教える寺の住職・孝順役。元勘定方ながら今は貧乏な長屋暮らしをしているおきくの父・源兵衛役を、「64-ロクヨン-」「Fukushima50」などの佐藤浩市が務める。佐藤浩市と寛一郎は、阪本監督作品「一度も撃ってません」に続く2度目の親子共演となる。そして、おきくと同じ長屋に住む元早桶屋の孫七は、阪本監督作品「一度も撃ってません」で19年ぶりに主演を務めた石橋蓮司が演じる。

また、2023年1月に開催される第52回ロッテルダム国際映画祭のビッグスクリーンコンペティション部門に、本作がノミネートされたことが発表された。あわせて海外版ビジュアルも公開された。

「せかいのおきく」は、日本が世界の渦に巻き込まれていく江戸末期を舞台とした作品。寺子屋で子供たちに読み書きを教えている主人公のおきく(黒木華)は、ある雨の日に厠(寺所有の公衆便所)のひさしの下で、雨宿りをしていた紙くず拾いの中次(寛一郎)と下肥買いの矢亮(池松壮亮)に出会う。武家育ちでありながら今は貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や糞尿を売り買いする最下層の仕事につく中次と矢亮。つらい人生を懸命に生きる三人はやがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう。

脚本・監督を務めるのは阪本順治。貧しい時代にたくましく生きる庶民の姿を通じて、人と人のぬくもりを描く。声を失うことで映画の中盤からセリフが無くなるおきく役で主演を務めるのは、「小さいおうち」「母と暮せば」「浅田家!」などの黒木華。「ナミヤ雑貨店の奇跡」「菊とギロチン」などの寛一郎と、「シン・仮面ライダー」の公開も控える池松壮亮が共演する。

眞木蔵人、佐藤浩市のコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■眞木蔵人
江戸時代の庶民の心の拠り所であるお寺の住職役、孝順をやらせていただきました。
現在では想像もできないくらいの理不尽な事だらけの時代に少しでも安心、温もり、生きている事の喜び、笑顔を与えられる、少しお茶目な住職を意識し演じました。
この作品で世界に誇れる江戸時代から日本独自のPermaculture(パーマカルチャー)をトピックにしている所も見所の一つだと思います。
そして阪本監督がメガホンを握ることにより更に素晴らしい作品になった事を確信しています。

■佐藤浩市
昔ながらの丁寧な造りの時代劇、何人も観やすい今風な造りの時代劇。
二極化が進んでいくであろう昨今の時代劇ですが、「せかいのおきく」は何方にも属さない新しい青春時代劇映画です。
この青春汚穢時代劇を是非楽しんでください!

【作品情報】
せかいのおきく
2023年4月28日(金) GW全国公開
配給:東京テアトル/U-NEXT/リトルモア
(c)2023 FANTASIA

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