アイデア満載のバスガイド制服 岡山南高生考案、下電観光が依頼

お披露目されたバスガイドの制服。県産デニム生地を取り入れた3種類がある

 岡山南高(岡山市北区奥田)服飾デザイン科の生徒が下電観光バス(同厚生町)の依頼を受けてデザインしたバスガイドの制服3種類が完成し、22日、校内で関係者に披露された。県産デニム生地を取り入れ、生徒のアイデアが詰まった力作は年明けから実際にガイドが着用する。

 同校が菅公学生服(同駅元町)と進める商品開発に関する「産学連携実学体験プロジェクト」の一環。今回はジーンズメーカー・ジャパンブルー(倉敷市)とも連携した。2年生36人が8班に分かれ、5月からバス会社などに取材しながらデザインを考案。9月のコンペで3案を決定した。

 完成した3種類は、生徒がこだわりを紹介しながらファッションショー形式で発表。「過去と未来を繋(つな)ぐ制服」をコンセプトにした班は、ガイドが愛着を持つ現在のリボンやボタンをあえて残し、「岡山を背負って旅をしてほしい」と乗客に見られる機会の多い背中部分にデニムを使用した。

 女子生徒(17)は「コンセプトをデザインに込めるのに一番苦労した。流行よりも、会社やデニムの良さを伝えることを重視した」と話した。

 他の2種類は、ジェンダーレスに対応したパンツスタイルと、腕を上下させやすく「お客様第一主義」にも合わせた親しみやすいデザイン。

 講評で下電観光バスの橋本真紀子さん(48)は「どれもすてき。新型コロナウイルス禍で社員も気落ちする中、企画を通じて会社の魅力を逆に教えてもらい、大きな自信になった」と話した。

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