【連載コラム】MLB全30球場を制覇 第2話 ダルビッシュ有投手に、会いに行こう!

澄み渡る青空。美しい芝。白球が奏でる音に、歓声が重なり合う。最高峰のプレーに心躍り、熱く盛り上がる場所。今年アメリカ中を飛び回り、メジャーリーグ全30球場を制覇したスポーツアナウンサー福田太郎が、あなたを「夢のボールパーク」にお連れします。MLBスタジアムの世界へ、ようこそ。

第1回:大谷翔平選手に、会いに行こう!

日本のエースは、世界のエースに!

サンディエゴ・パドレスでプレーするダルビッシュ有投手。MLB10年目の今シーズン、日米通算3000奪三振を達成しました。北海道日本ハムファイターズからアメリカに渡り、レンジャーズ・ドジャース・カブスで経験を重ね、36歳になった右腕は、今もなお、絶対的エースです。力と技を巧みに操るピッチングや、思いやりに溢れる言葉からも、ベテランの風格を感じます。

グラウンドにダルビッシュ投手がやって来ました!チームメイトと談笑する声が聞こえてきます。とっても楽しそう。しかも英語で!

ブルペンに見慣れない左ピッチャーの姿が!?近づいてみると…左で投げ込むダルビッシュ投手がいます!先発登板のない日でも、理論と経験に裏付けされた、ユニークな練習・調整を見られるかもしれません。

[球場周辺の街灯で、ダルビッシュ投手のフラッグを発見!](

ぺトコ・パークへ

ロサンゼルスから南に、車で1時間半〜2時間。サンディエゴに向かう道中は、とても気持ちが良いものです。どこまでも続くような南カリフォルニアの青空、右手には太平洋の雄大な景色を望みます。海の向こう側、ちょうど同じ緯度に位置するのが、日本の九州です。

南国を感じる、ヤシの木に囲まれたスタジアムが見えてきたら…Petco Park! Nice to meet you!

Ballparkの楽しみ方

高層ビルに囲まれ、街と一体になっている都市型のボールパーク。のんびり過ごせる外野エリアが、とてもユニークです。ライブイベントで賑わう広場や、寝そべるのにぴったりな芝生の丘は、憩いの場所。子供用の小さな野球場やビーチ(砂場)、バーベキューコーナーなど、家族連れにもピッタリです。メキシコにも近く、豊富な食事メニューからも、素敵な文化の交わりを感じられます。

The history of San Diego is here.

レフト側にある「ウエスタン・メタル・サプライ・ビル」が象徴的です。レンガ造りのレトロな建物は、なんと築113年。街の経済発展に貢献してきた歴史的建造物を、当時のまま残して、球場を建てたのです。中に入ると、木造のウッディーな香りが漂います。今は、チームストアやバー&レストランにリノベーションされ、ファンの皆さんが必ず訪れる場所になりました。まさに温故知新です。

街の中心が、ここにある

ポストシーズンでは「BEAT LA」を合言葉に、宿敵ロサンゼルス・ドジャースに打ち勝つ、歴史的な一年になりました。選手・お客さん・球場が、三位一体となって、楽しい空間を作り上げています。かつて「ウエスタン・メタル・サプライ・ビル」がそうだったように、サンディエゴの街の中心が、ここにあるように思えます。

ダルビッシュ投手はもちろん、日本でプレーしたニック・マルティネス投手や、ロベルト・スアレス投手も、あなたのことを待っています。陽気でオープンな雰囲気が魅力の「ぺトコ・パーク」を、思いっ切り楽しんでください!

[ドジャースに勝った翌日、ベンチに幸運のグース!](

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福田太郎(ふくだ・たろう)/ 1991年生まれ。HTB北海道テレビ放送アナウンサー。プロ野球の実況中継や、朝の情報番組MCを担当した後、2022年2月から11月まで休職。MLB全30球団・ボールパークを訪ね、世界最高峰のスポーツエンターテイメントを学び、12月に復職。写真:福田太郎

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